本研究は、脳梗塞後の血液脳関門破綻におけるタンパク質チロシンリン酸化の役割解明を試みた。その結果、血液脳関門を構成するtight junctionタンパク質occludinが、脳梗塞後に顕著にチロシンリン酸化され、このoccludinチロシンリン酸化の増大は血液脳関門破綻と梗塞巣増大に関与すること、その上流にPGE2受容体EP1が存在することが明らかとなった。さらに、脳梗塞後のタンパク質チロシンリン酸化は活性酸素種産生源であるNADPH oxidaseサブユニット量の増加に関与していることを明らかにした。
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