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2008 年度 実績報告書

核内受容体LXR選択的モジュレーターによる特異的HDL上昇の分子機構

研究課題

研究課題/領域番号 20590116
研究機関国立医薬品食品衛生研究所

研究代表者

最上 知子  国立医薬品食品衛生研究所, 機能生化学部, 室長 (90174333)

キーワード核内受容体 / LXR / HDL / 選択的モジュレーター / ABCA1 / PPARγ / RXR
研究概要

核内受容体LXR(liver X receptor)はコレステロール輸送・異化に関わる遺伝子発現を制御し、アゴニストは抗動脈硬化性リポタンパクHDL上昇薬の有力候補である。しかしながらlipogenesis促進によるトリグリセリド上昇を招くことから、細胞組織選択的あるいは遺伝子選択的に機能を発揮するリガンドの開発が期待されている。私達はLXR/RXRを選択的に活性化し細胞選択性を発揮するリガンド(モジュレーター)を複数同定しており、本研究では選択性を発揮するメカニズムの解明を行う。今年度は以下の知見を得た。
(1)Riccardin C(RC)はLXRαアゴニスト/LXRβアンタゴニストのユニークな特性を示す。RCがLXRαを選択的に活性化する機構について、LXRαとLXRβのキメラ受容体を調製し検討した。LXRαのヘリックス3-7をLXRβに置換するとRCの活性が消失し、逆にLXRβの同領域をLXRαに置換すると活性が復活し、この領域にRCによる活性化に必要な構造要因が存在することが判明した。
(2)RXRアゴニストHX630とPA024はLXR/RXR活性化の能力が異なり、RAW264細胞においてLXR標的のABCA1発現およびHDL産生促進活性に違いを示すことを見いだした。HX630はヘテロダイマー選択性を示しPPARγ/RXRの転写を活性化するがLXR/RXRは活性化できなかったが、PPARγ-LXR-ABCA1経路を活性化する能力を有し、PPARγ発現細胞ではLXRα発現促進を介してABCA1プロモーターを活性化した。したがってHX630の細胞選択的機能はPPARγの発現量に依存する可能件がある。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2008

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] The RXR agonists PA024 and HX630 have different abilities to activate LXR/RXR and to induce ABCA1 expression in macrophage cell lines2008

    • 著者名/発表者名
      Nishimaki-Mogami T, et al
    • 雑誌名

      Biochem Pharmacol 76

      ページ: 1006-1013

    • 査読あり
  • [学会発表] 核内レセプターと胆汁酸・脂質代謝2008

    • 著者名/発表者名
      最上(西巻)知子
    • 学会等名
      第30回胆汁酸研究会サテライトシンポジウム
    • 年月日
      20080100

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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