研究課題
本研究は、HCV感染患者の中の無症候性キャリアの生体内に感染制御や肝炎進行抑制に機能する抗体種を保持していることが予想されることに基づき、無症候性キャリアの体内で作用している抗体クローンをバルクでクローニングした人工ポリクローナルガンマグロブリンを作成し、HCV感染制御・肝炎進行制御をすることにより、HCV感染に起因する肝炎、肝硬変、肝癌に対する治療薬開発に寄与することを目的としている。平成20年度までの研究から、1)HCV罹患陽性で症状のない無症候性罹患者の取得は非常に困難であるため、HCV感染患者末梢血単球よりIgGのVH領域c DNAクローン作成に変更しライブラリよりランダム抽出した384クローンを塩基配列解析で多様性の保持を確認し、評価系はHepG2細胞で強制発現させたNS5、コアタンパクの発現をq PCRおよびウエスタンブロットで検出することとし、炎症性マーカーの解析に関しては新たな患者試料が得難くなったことから、HepG2細胞で強制発現系におけるサイトカイン群の検出により探索を行うこととした。平成21年度の研究成果として、1)c DNAのクローンライブラリより、新たにIgGの重鎖Fab領域を構成するためVH-CH1-hinge型の人工IgGを再構築しクローニング時の菌体への負荷軽減とクローニング後の発現誘導効率を高めるためIrリプレッサーとアラビノースプロモーターを組み合わせたp BADベクターを用い、1000クローンをランダム抽出し塩基配列を解析した。245クローンの完全タンパク発現クローンが得w)「蕕譴燭・▲・蹇璽縫鵐阿慮〓〓・・屋・ぢ台であり菌体への負荷は軽減できたとは考えられない。重複クローン及び不完全Fab構造となったクローンを除いたユニーク完全Fab発現クローンは178クローンであった。HepG2細胞による評価系での検証および炎症性マーカーの動向観察には至らなかった。
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The Jounal of Immunology 183
ページ: 3417-3424
BMC Res Notes. 2:199
BMC Genet. 26(6)