研究課題
インフルエンザ感染初期気道内における単球/マクロファージからのIL-12産生が、感染にともなうサイトカインカスケードによる感染病態の進行や宿主防御反応の重要な起点と考えられる。そこで、IL-12産生の制御ができれば、感染病態を軽症化できる可能性が考えられる。このため、本研究では肺胞マクロファージからのIL-12の発現、産生機序をin vitroで解明することにより、IL-12産生制御が可能なシグナル伝達経路を明らかにすることを目的とした。そこで、平成21年度では、肺胞マクロファージにおけるIL-12産生機序を解析するため、インフルエンザウイルス感染マウスの肺洗浄液中の細胞から、肺胞マクロファージの分画を試みた。インフルエンザウイルス感染マウスの肺胞洗浄液中の浸潤細胞種の病理学的検討により感染初期(感染後1日目)では、マクロファージ様細胞が多く(80%以上)、感染2-3日目から好中球の割合が上昇することがわかった。FACSを用いて感染1日目と2日目の肺胞洗浄液中のマクロファージ、NK細胞と好中球の分画を試みたが良好な結果が得られていないため、次年度に再挑戦する予定である。また、非感染マウスからの肺胞マクロファージの分取を試みた。しかし、十分な細胞数の肺胞マクロファージを得ることができなかったため、肺胞マクロファージにおけるインフルエンザウイルス感染によるIL-12発現系の確立が未だ不十分であるので、更なる改良を加えている。
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