本研究では、主にメチル水銀による神経機能障害に対するローキナーゼ阻害薬の効果について実験を行った。ローキナーゼ阻害薬(FasudilおよびY-27632)は、ラット培養神経細胞においてメチル水銀による軸索変性およびアポトーシス細胞死を有意に抑制した。また、Fasudilは、メチル水銀中毒モデル動物においても末梢神経の神経変性および神経機能障害の指標である後肢交差を抑制した。さらに、ローキナーゼ阻害薬は無機水銀およびRotenone(パーキンソン病の原因候補物質) による軸索変性および神経細胞死についても培養神経細胞を用いた実験において有効であった。
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