• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2008 年度 実績報告書

妊娠の進行に伴う胎盤の組織変化と生体必須物質透過性との関連

研究課題

研究課題/領域番号 20590136
研究機関北海道大学

研究代表者

平野 剛  北海道大学, 大学院・薬学研究院, 講師 (00322826)

キーワード妊娠 / 胎盤 / 胎児移行性 / 栄養素 / トランスポータ / グルタミン / アミノ酸
研究概要

胎盤におけるアミノ酸トランスポータの発現変動を明らかにするため、妊娠日齢の異なるラット胎盤を用いて評価した。その結果、System A(SNAT1, 2, 4)およびsystem y^+L(y^+LAT1, 4F2hc)は、妊娠の進行に伴い顕著に増加していることが明らかとなった。また、ASCT2(ATBO)は妊娠期全般を通して発現しており、他のトランスポータに比べ比較的緩やかに増加していた。system N(SNAT3, 5, 6)は胎盤における発現が不明とされてきた。今回、ラット胎盤においてそれらの発現を明らかにした。特に、SNAT3においてはmRNAレベル、蛋白質レベルともに妊娠初期から中期の胎盤に多く発現が認められた。さらに、その局在について検討を行った結果、細胞膜画分に発現していることを明らかにした。
ラット胎盤におけるグルタミン合成酵素(GS)のmRNAは、妊娠11日目に最大であった。また、GS活性についても妊娠初期から中期胎盤に高かった。さらに、GS活性とGSmRNAとの変動は良く一致していることが示された。妊娠初期胎盤においてGSが産生するグルタミンは、SNAT3を介し胎児へ供給されていると推察される。これまで胎児へのグルタミン供給ルートとして示唆されているGlu-Gln cycleに関与するトランスポータは不明であった。しかしながら、今回得られた結果から、妊娠初期の胎盤ではSNAT3がその役割を担っており、協調的に機能していることが示唆された。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2008

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] 妊娠進行に伴うアミノ酸トランスポータの発現変動評価2008

    • 著者名/発表者名
      吉岡千尋、安田哲、小林正紀、板垣史郎、平野剛、井関健
    • 学会等名
      第23回日本薬物動態学会
    • 発表場所
      熊本センターホテル
    • 年月日
      2008-10-30

URL: 

公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi