研究課題
1性ホルモンによるプロモータ活性の調節機構解析および翻訳制御機構解明胎盤におけるBCRPのプロモータ活性は、エストロゲンレセプタαからエストロゲンレセプタ応答エレメントを介して増強されることが示唆された。しかしながら、プロゲステロンによるBCRP発現抑制機構は、プロモータとの直接的な作用ではなく間接的に抑制していることを明らかにした。2ヒト胎盤からのサイトトロホブラスト細胞(CT cell)の単離ヒト満期胎盤からprimary cellを単離し、CT cell単離・培養を試みた。その結果、胎盤に多く存在するtrophoblast cellの特異的マーカーであるcytokeratin 7に陽性であり、かつ培養した細胞からは分化の指標であるヒト絨毛性ゴナドトロピン(hCG)の分泌が認められた。このことから、単離・培養したCT cellは妊娠の進行を反映したin vitroモデルとして利用できることが示され、SNAT3の発現などを詳細に検討する目的で有効に活用した。3CT cellにおけるSNAT3、グルタミン合成酵素(GS)の発現単離したCT cell用いSNAT3とGSのmRNA発現変動を検討した結果、SNAT3とGSのmRNA発現はCT cellからシンシチオトロホブラスト細胞への分化に伴い顕著に減少することを明らかにした。そのことから、CT cell内でGS画産生するグルタミンはSNAT3を介し胎児へ供給されていることが推察され、ヒト胎盤においてSNAT3とGSは協調的に機能していることが示唆された。
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Molecular biology reports 第36巻, 第7号
ページ: 1889-1896
Placenta 第30巻, 第12号
ページ: 1071-1077