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2009 年度 実績報告書

P-糖タンパク質の小腸特異的な誘導機構の解明

研究課題

研究課題/領域番号 20590139
研究機関千葉大学

研究代表者

小林 カオル  千葉大学, 大学院・薬学研究院, 准教授 (30255864)

キーワードP-糖タンパク質 / トランスポーター / 誘導 / 転写調節 / 核内レセプター
研究概要

本研究では、抗結核薬リファンピシン(RIF)によるP-糖タンパク質(MDR1)の小腸特異的な誘導機構を明らかにすることを目的とした。平成20年度の検討では、MDR1遺伝子の小腸特異的なRIFによる転写活性化には、pregnane X receptor(PXR)結合領域だけでなくその下流に存在するdistal regulatory cluster内の配列が重要な役割を果たしていることが示唆された。そこで平成21年度は、レポータージーンアッセイによりMDR1遺伝子のdistal regulatory clusterをさらに詳細に解析し、PXR結合領域を含む3つのdirect repeat 4(DR4)配列がRIFによる転写活性化に関与することを明らかにした。さらに、リファンピシンによるMDR1 mRNAの誘導が認められるLS180細胞と認められないHepG2細胞を用いてcDNAサブトラクションを行い、43個の遺伝子を単離した。この中には、肝に発現せずに腸管に発現する転写因子epithelial specific ets factor 3(ESE-3)が含まれていた。
HepG2細胞にESB-3を導入したところ、RIFによるMDR1遺伝子レポーターの転写活性化が認められた。この活性化はESE-3のDNA結合ドメインを欠失させることにより消失した。さらに、MDR1遺伝子レポーターのDR4配列に変異を導入したところ、ESE-3によるMDR1遺伝子レポーターの転写活性化が消失した。このことより、ESE-3によるMDR1遺伝子レポーターの転写活性化は3つのDR4配列を介していることが示唆された。以上より、RIFによるMDR1遺伝子の小腸特異的な転写活性化には、PXRだけでなくESE-3によるDR4配列を介したメカニズムが関与することが示唆された。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2009

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] PXRを介したヒトMDR1の腸管特異的誘導に関する研究2009

    • 著者名/発表者名
      亀山直哉、清水晶子、山崎由貴、小林カオル、千葉寛
    • 学会等名
      第24回日本薬物動態学会年会
    • 発表場所
      京都
    • 年月日
      20091127-20091129

URL: 

公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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