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2008 年度 実績報告書

オンチップ細胞計測技術を用いた心毒性評価法の開発と後発注射薬の品質試験への応用

研究課題

研究課題/領域番号 20590147
研究機関長崎大学

研究代表者

中嶋 幹郎  長崎大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 教授 (00260737)

研究分担者 佐々木 均  長崎大学, 医学部・歯学部附属病院, 教授 (00170689)
中嶋 弥穂子  長崎大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 准教授 (00301367)
キーワード薬剤反応性 / 後発医薬品 / 毒性試験 / セロミクス / 品質試験
研究概要

本研究の目的は(1)ネットワーク集団化した心筋拍動細胞により薬剤反応性の測定を行うオンチップ細胞計測技術を用いて、臓器組織と同様な応答を評価できる心毒性スクリーニング法を開発すること、ならびに(2)その評価系を毒性試験データが欠如している後発注射薬の安全性と毒性に関する品質試験に応用することである。平成20年度は、催不整脈リスクが高い抗不整脈薬の心筋拍動細胞ネットワーク反応性を測定・解析してきたこれまでのデータに、新たにジルチアゼム、プロプラノロール等の実験データを追加し、抗不整脈薬に関する薬剤反応性のデータベースの充実を図った。その結果、イオンチャネル遮断薬では心筋拍動細胞ネットワークの拍動間隔時間の延長の程度を観察することにより、薬物が作用するイオンチャネルの違いを区別できることが示され、本法の薬物スクリーニング法としての有用性が示唆された。そこで催不整脈リスクが示唆されている先発注射薬で後発注射薬が市販されている6種類の薬物(イオパミドール、塩酸ドパミン、塩酸リトドリン、オザグレン、シスプラチン、ナファモスタット)を被験注射薬として選び、これらの先発注射薬と後発注射薬をマウスに反復投与し亜急性毒性を観察した。その結果、先発注射薬投与群と後発注射薬投与群のマウスの死亡日数において差異が観察されたものが2種類あった。次いで従来法である分散培養細胞を用いた細胞障害性試験を行った。細胞としては心筋細胞由来H9c2、血管内皮細胞由来EA.hy926、肝臓癌細胞由来HepG2を用い、WST-1アッセイにより細胞障害性を検討した。その結果、先発注射薬添加群と後発注射薬添加群では分散培養細胞に対する細胞障害性が異なってものが1種類あった。今後は心電図試験や心筋拍動細胞ネットワークを用いた薬剤反応性試験を行い、それらの結果を関連づけながら新たな心毒性評価法を構築し、後発注射薬の品質に関する情報を整理していく計画である。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2009 2008

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] オンチップ心筋拍動細胞ネットワークを用いた抗不整脈薬の薬物応答性の解析2008

    • 著者名/発表者名
      中嶋幹郎
    • 雑誌名

      長崎医学会雑誌 83

      ページ: 59-66

    • 査読あり
  • [学会発表] Effects of antiarrhythmic agents on beating rhythm of cultured cradiomyocyte networks on an agarose microchamberchip2009

    • 著者名/発表者名
      Yuichi Ohwaki
    • 学会等名
      The Second Asian Symposium on Pharmaceutical Sciences
    • 発表場所
      Nagasaki
    • 年月日
      20090316-20090318

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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