研究課題/領域番号 |
20590160
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研究機関 | 星薬科大学 |
研究代表者 |
伊藤 清美 星薬科大学, 薬学部, 准教授 (60232435)
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研究分担者 |
杉山 清 星薬科大学, 薬学部, 教授 (80145713)
五十嵐 信智 星薬科大学, 薬学部, 助手 (40409363)
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キーワード | 糖尿病 / 肥満 / 薬物動態 / 薬物代謝酵素 / Cyp3a |
研究概要 |
臨床において、薬物の体内動態が肥満や糖尿病により変化することが知られている。病態モデル動物でもその種類によって薬物代謝酵素であるチトクロムP450(CYP)の発現が異なることが知られているが、これらの変動は必ずしも臨床とは一致しない。本研究では、肥満型糖尿病モデル動物であるTSODマウスと対照動物であるTSNOマウスの肝臓における主要なCYPの発現および薬物代謝において特に重要なCyp3a活性を検討した。 体重、脂肪重量および血漿中グルコース濃度、インスリン濃度などの測定結果より、TSODマウスの7ヶ月齢において、肥満や糖尿病に関連する病態が十分に進行しているものと考えられた。肝臓における主要なCYP分子種の発現をreal-time RT-PCRおよびWestern blottingにより検討した結果、TSODマウスの肝臓ではTSNOマウスと比較してCyp1a、2e、4aがmRNAレベルおよびタンパク質レベルで低い値を示し、Cyp2cおよび3aは高い値を示した。また、肝臓ミクロソーム画分におけるtriazolamのα位および4位水酸化活性はともにTSODマウスの方が高く、Cyp3a活性が上昇していることが明らかになった。 TSODマウスにおいて、特異なCYP発現変動が見られたことから、これらのCYP分子種で代謝される薬物の体内動態が正常動物とは異なる可能性がある。医薬品開発においてTSODマウスを使用する際に、このようなCYPの発現変動を考慮する必要があると考えられる。
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