過労時の下垂体細胞変性の分子機序の解明

2010 年度 研究成果報告書

• 研究課題/領域番号: 20590194
• 研究種目: 基盤研究(C)
• 配分区分: 補助金
• 応募区分: 一般
• 研究分野: 解剖学一般(含組織学・発生学)
• 研究機関: 大阪市立大学
• 研究代表者: 小川 登紀子 大阪市立大学, 大学院・医学研究科, 特任助教 (30382229)
• 研究期間 (年度): 2008 – 2010
• キーワード: 持続的ストレス / 下垂体 / 細胞死 / 細胞増殖

研究概要

疲労ストレスを受けたラットの下垂体では、ホルモン分泌細胞の機能に異常を生じることを見いだした。中間葉のメラノトロフには、視床下部からの持続的な刺激により引き起こされたストレスに起因した細胞死が起こることを、前葉のソマトトロフは、増殖刺激に対する反応性が失われることを報告した。また、これらの機能異常の分子メカニズムについて研究を行い、関連する分子を明らかにした。

研究成果

• [雑誌論文] 抑肝散は慢性的複合ストレスラットの明期自発行動量増加を抑制する (2011)
  • 著者名/発表者名: 小川登紀子、岡出朋子、池島(獅子王)信江、木山博資
  • 雑誌名: 日本疲労学会誌 (掲載確定)
  • 査読あり
• [雑誌論文] Continious stress-induced dopamine dysfunction augmentats PAP-I and PAP-II expression in melanotrophs of the pituitary gland. (2011)
  • 著者名/発表者名: Konishi H, Ogawa T, Kawahara S, Matsumoto S, Kiyama H
  • 雑誌名: Biochemical and Biophysical Research Communications 407 ページ: 7-12
  • 査読あり
• [雑誌論文] The increase of alpha-melanocyte-stimulating hormone in the plasma of chronic fatigue syndrome patients. (2010)
  • 著者名/発表者名: Shishioh-Ikejima N, Ogawa T, Yamagucti K, Watanabe Y, Kuratsune H, Kiyama H
  • 雑誌名: BMC Neurology 10 ページ: 73-78
  • 査読あり
• [雑誌論文] Id1, Id2 and Id3 are induced in rat melanotrophs of the pituitary gland by dopamine suppression under continuous stress. (2010)
  • 著者名/発表者名: Konishi H., Ogawa T., Nakagomi S., Inoue K., Thoyama M., Kiyama H
  • 雑誌名: Neuroscience 169 ページ: 1527-1534
  • 査読あり
• [雑誌論文] 疲労ラット下垂体細胞の過労死とその機序 (2010)
  • 著者名/発表者名: 小川登紀子、池島(獅子王)信江、木山博資
  • 雑誌名: 日本疲労学会誌 5(2) ページ: 25-29
• [雑誌論文] Chronic stress elicits prolonged activation of a-MSH secretion and subsequent degeneration of melanotroph. (2009)
  • 著者名/発表者名: Ogawa T., Shishioh-Ikejima N., Konishi H, Makino T. Sei H., Kiryu-Seo S, Tanaka M, Watanabe Y, Kiyama H
  • 雑誌名: J Neurochem 109(11) ページ: 1389-1399
  • 査読あり
• [学会発表] 疲労ラットにおけるソマトトロフの増殖阻害はERK1/2のリン酸化抑制を介して起こる (2010)
  • 著者名/発表者名: 小川登紀子, 他
  • 学会等名: 第6回日本疲労学会総会・学術集会
  • 発表場所: 大阪
  • 年月日: 2010-06-26
• [学会発表] 下垂体細胞の過労死 (2010)
  • 著者名/発表者名: 小川登紀子, 他
  • 学会等名: 第15回日本解剖学会総会・全国学術集会
  • 発表場所: 岩手
  • 年月日: 2010-03-28
• [学会発表] Prolonged stress affects the hypothalamic dopamine system and causes degeneration of the pituitary cells. (2009)
  • 著者名/発表者名: 小川登紀子, et al.
  • 学会等名: Biennial Meeting of the Internationl Society for Neurochemistory
  • 発表場所: Busan, Korea
  • 年月日: 2009-08-27
• [学会発表] 慢性ストレス負荷ラット下垂体中間葉においてドーパミンンレベル低下により誘導されるpancreatitis-associated protein Iの発現 (2009)
  • 著者名/発表者名: 小西博之、小川登紀子, 他
  • 学会等名: 日本神経化学会大会
  • 発表場所: 群馬
  • 年月日: 2009-06-23
• [学会発表] 疲労ラットにおける成長ホルモン産生細胞の機能阻害メカニズム (2009)
  • 著者名/発表者名: 小川登紀子, 他
  • 学会等名: 第5回日本疲労学会総会・学術集会
  • 発表場所: 福岡
  • 年月日: 2009-05-16
• [学会発表] Prolonged fatigue exhibits the opposed proloferation regulations in the anterior and intermediare pituitary cells. (2008)
  • 著者名/発表者名: 小川登紀子, et al.
  • 学会等名: International Conference on Fatigue Science 2008
  • 発表場所: Okinawa
  • 年月日: 20080903-20080905
• [学会発表] 疲労モデルラット下垂体中間葉においてドーパミンンレベル枯渇により誘導されるIdファミリー分子の発現 (2008)
  • 著者名/発表者名: 小西博之、小川登紀子, 他
  • 学会等名: 日本神経科学会
  • 発表場所: 東京
  • 年月日: 2008-11-28
• [学会発表] Disorders of homeostasis centers in fatigued rat. (2008)
  • 著者名/発表者名: Kiyama H., Shishioh-Ikejima N., Ogawa T.
  • 学会等名: International Conference on Fatigue Science 2008
  • 発表場所: Okinawa
  • 年月日: 2008-09-04
• [学会発表] 持続的ストレスラットではGHRH 刺激によるソマトトロフの増殖が阻害される
  • 著者名/発表者名: 小川登紀子, 他
  • 学会等名: 第116回日本解剖学会総会・全国学術集会(震災により誌上開催)
• [備考] ホームページ
  • URL: http://www.med.osaka-cu.ac.jp/anatomy1/
• [産業財産権] 疲労度の判定方法および疲労度判定キット (2009)
  • 発明者名: 木山博資、池島信江、小川登紀子、渡辺恭良、倉恒弘彦
  • 権利者名: 大阪市立大学
  • 産業財産権番号: 特許,特願2009-115685
  • 出願年月日: 2009-05-12