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2010 年度 実績報告書

アポトーシスにおける核凝縮の分子形態学的解析

研究課題

研究課題/領域番号 20590203
研究機関川崎医科大学

研究代表者

刀袮 重信  川崎医科大学, 医学部, 准教授 (70211399)

研究分担者 岡本 威明  川崎医科大学, 医学部, 助教 (20398431)
キーワード分子形態学 / アポトーシス / 核 / 凝縮
研究概要

アポトーシスにおける核の凝縮は、形態学的にも研究者によって統一的な見解が得られていなかった。それはこれまで核の凝縮の同調性が悪く、また同一の核を追跡してその形態学的変化を捉えた研究が皆無であったからである。
我々は、これまでにcell-freeアポトーシスの手法と微速度映画を用いて、アポトーシスにおける核の凝縮過程がリング形成、ネックレス、最終の3ステップをたどることを発見し、そのうち2~3分で生じるリング構造を引き起こす因子(リング形成因子)が、アポトーシス細胞の抽出物からヘパリンアガロースによるアフィニティーカラムによって高濃度に精製できることを見出している。この因子をヒト白血病細胞Jurkatから部分精製し、分子量30K~50Kの分画に強い活性があることを明らかにした。このことは、リング形成がある種のイオンや低分子によるアーティファクトであることを完全に否定する結果でもある。また、この活性によって核蛋白のリン酸化が起きることは確かめたが、p38並びにJNKキナーゼに対する阻害剤で、cell-freeの核凝縮はまったく阻害できなかった。両酵素以外のキナーゼが働いていると考えられる。22年度は硫安30~50%分画にリング誘導活性があることを見出したが、同定には至っていない。また今年度は、リングが誘導される過程を微速度映画で撮影することに成功した。これまでリング形成過程は極めて迅速でその途中状態を捉えることに成功していなかったが、温度を25℃または30℃に下げることで進行速度を落とし、初めて撮影に成功することができた。その解析結果からリングの空洞部分は徐々に拡大していくのではなく、核全体が同調的に薄くなっていくことが分かった。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2010 その他

すべて 学会発表 (1件) 備考 (1件)

  • [学会発表] Proapoptotic Role of DNA-PK System in DT40 Apoptosis Induced by X-ray, UV or Hydrogen Peroxide2010

    • 著者名/発表者名
      Tone S, Kuribayashi F, Takata M, Ishiai M.
    • 学会等名
      American Society of Cell Biology
    • 発表場所
      フィラデルフィア(米国)
    • 年月日
      2010-12-13
  • [備考] 中高校生といのちの不思議を考える 細胞の自殺 アポトーシスの重要性

    • URL

      http://www.terumozaidan.or.jp/labo/class/07/interview01.html

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公開日: 2012-07-19  

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