体性感覚刺激による脳神経伝達機能変化と情動・自律反応相関

2010 年度 研究成果報告書

• 研究課題/領域番号: 20590216
• 研究種目: 基盤研究(C)
• 配分区分: 補助金
• 応募区分: 一般
• 研究分野: 生理学一般
• 研究機関: 国際医療福祉大学
• 研究代表者: 黒澤 美枝子 国際医療福祉大学, 薬学部, 教授 (30178131)
• 研究期間 (年度): 2008 – 2010
• キーワード: 触刺激 / 神経伝達物質 / ドーパミン / 側坐核 / セロトニン / 扁桃体

研究概要

体表への触刺激は心地よさ、リラックス効果、不安・抑うつ感の軽減作用などを有することから、薬物療法を補助する療法として臨床的にも注目されている。その効果には脳内のドーパミンやセロトニンが関与する可能性が示唆されているが、これまでそれを直接証明した研究はなかった。我々は、皮膚に加えた触刺激によって、快感や動機付けの発生に密接に関わる「側坐核のドーパミンの放出」が増加すること、一方、嫌悪感や不安の発生に重要な「扁桃体のセロトニン放出」が逆に減少することを、ラットにおいて明らかにした。

研究成果

• [雑誌論文] Tactile skin stimulation increases dopamine release in the nucleus accumbens in rats (2012)
  • 著者名/発表者名: Maruyama K, Shimoju R, Ohkubo M, Maruyama H, Kurosawa M
  • 雑誌名: Journal of Physiological Sciences 巻: 62 ページ: 259-266
  • 査読あり
• [雑誌論文] 皮膚への触刺激による側坐核ドーパミン放出 (2012)
  • 著者名/発表者名: 黒澤美枝子, 丸山貴美子, 下重里江
  • 雑誌名: 自律神経 巻: 49(2) ページ: 92-94
• [学会発表] 体性感覚刺激時の扁桃体中心核セロトニン放出反応におけるコルチコトロピン放出因子の関与 (2012)
  • 著者名/発表者名: 徳永亮太, 下重里江, 大久保真人, 丸山仁司, 黒澤美枝子
  • 学会等名: 第89回日本生理学会大会
  • 発表場所: 長野県松本文化会館,長野県/松本市
  • 年月日: 2012-03-31
• [学会発表] 側坐核ドーパミン放出におよぼす皮膚触刺激の影響 (2011)
  • 著者名/発表者名: 黒澤美枝子, 丸山貴美子, 徳永亮太, 下重里江
  • 学会等名: 第22回マイクロダイアリシス研究
  • 発表場所: お茶の水女子大学,東京/文京区
  • 年月日: 2011-12-10
• [学会発表] 皮膚への触刺激による側坐核ドーパミン放出 (2011)
  • 著者名/発表者名: 黒澤美枝子
  • 学会等名: 第64回日本自律神経学会総会シンポジウム
  • 発表場所: 秋田ビューホテル,秋田県/秋田市
  • 年月日: 2011-10-28
• [学会発表] ラット扁桃体セロトニン放出におよぼす皮膚触刺激の影響 (2011)
  • 著者名/発表者名: 黒澤美枝子, 下重里江, 徳永亮太, 大久保真人
  • 学会等名: 第1回国際医療福祉大学学会
  • 発表場所: 国際医療福祉大学,栃木県/大田原市
  • 年月日: 2011-09-03
• [学会発表] 体性感覚刺激によるラット扁桃体セロトニン放出の変化 (2011)
  • 著者名/発表者名: 徳永亮太, 下重里江, 大久保真人, 黒澤美枝子
  • 学会等名: 第88回日本生理学会大会第116回日本解剖学会総会・全国学術集会合同大会
  • 発表場所: パシフィコ横浜,神奈川県横浜市
  • 年月日: 2011-03-28
• [学会発表] タッチケアの自律神経系に及ぼす影響 (2010)
  • 著者名/発表者名: 黒澤美枝子
  • 学会等名: 第32回日本疼痛学会シンポジウム
  • 発表場所: 国立京都国際会館,京都府/京都市
  • 年月日: 2010-07-03
• [学会発表] 皮膚への触刺激によるラット側坐核でのドーパミン放出増加反応 (2010)
  • 著者名/発表者名: 黒澤美枝子, 丸山貴美子, 下重里江
  • 学会等名: 第87回日本生理学会大会
  • 発表場所: 盛岡市民文化ホール,岩手県/盛岡市
  • 年月日: 2010-05-21
• [学会発表] 体性感覚刺激によるラットの側坐核ドーパミン放出反応 (2009)
  • 著者名/発表者名: 黒澤美枝子, 丸山貴美子, 下重里江
  • 学会等名: 第37回自律神経生理研究会
  • 発表場所: 日本光電工業本社研修センター,東京
  • 年月日: 2009-12-05
• [学会発表] Cutaneous tactile stimulation increases dopamine release in the nucleus accumbens via excitation of the ventral tegmental area in rats (2009)
  • 著者名/発表者名: Shimoju R, Maruyama K, Ohkubo M, Maruyama H, Kurosawa M
  • 学会等名: 第32回日本神経科学大会
  • 発表場所: 名古屋国際会議場,名古屋
  • 年月日: 2009-09-17
• [学会発表] Tactile stimulation and dopamine release in the rat nucleus accumbens (2009)
  • 著者名/発表者名: Shimoju R, Maruyama K, Kurosawa M
  • 学会等名: 36th International Congress for Physiological Sciences
  • 発表場所: Kyoto International Conference Center, Kyoto
  • 年月日: 2009-07-28