研究課題
1.Nesfatin-1の前駆体であるNucleobindin2を恒常的に過剰発現させた3T3L1細胞を作製した。3T3L1細胞にNucleobindin2のcDNAを組み込んだexpression vectorをelectroporationで導入し、G418でselectionを行った。最終的に、内因性のNucleobindin2の発現量と比べて約2倍の発現量を維持するstable cell lineを得た。その結果、対照群に比し脂肪細胞への分化が明らかに抑制されることが判明した。すなわち、Nucleobindin2/Nesfatin-1は細胞内にも作用機転が存在することを明らかにした(新知見)。2.細胞培養液中に添加したNesfatin-1は、細胞増殖を抑制することを見出した。具体的には、H1792腫瘍細胞にNesfatin-1 100nMを添加しcolony formation assayで評価したところ、明らかな抑制効果を確認した。脂肪細胞への分化誘導には、前駆細胞の細胞数も重要な因子なので、この細胞増殖抑制作用も、Nesfatin-1が脂肪細胞の分化を抑制する機序に関わっている可能性がある(新知見)。3.Nesfatin-1のELISAによる測定系を立ち上げた。そして、人の血中Nesfatin-1濃度とBMIの関係を調べたところ、有意な負の相関を認めた。Nesfatin-1は人の肥満・体脂肪量に深く関わっている可能性がわかってきた(新知見)。
すべて 2009
すべて 雑誌論文 (7件) (うち査読あり 7件) 学会発表 (1件)
Endocrinology. 150
ページ: 662-71
Endocrinology 150
ページ: 3425-32
Hypertension Research 32
ページ: 527-8
ページ: 3417-24
Biochem.Biophys.Res.Commun. 390
ページ: 1260-5
Peptides 30
ページ: 995-8
Encocr.J. 56
ページ: 537-43