カルシニューリンは免疫抑制薬の標的である。免疫抑制薬の副作用発現に関与する遺伝子の同定を目的として分裂酵母免疫抑制薬感受性変異体の機能解析を行い、カルシニューリンが細胞内輸送、細胞質分裂、細胞形態形成などのアクチン細胞骨格の再編成に関与することが示唆された。アクチン細胞骨格制御因子であるWiskott-Aldrich症候群の原因遺伝子の分裂酵母ホモログ遺伝子の変異体が免疫抑制薬感受性であることを見出した。免疫抑制薬感受性変異体の原因遺伝子の解析から、細胞内輸送系の異常が免疫抑制薬の副作用発現に関与することが示唆された。
|