研究課題/領域番号 |
20590270
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研究機関 | 福岡大学 |
研究代表者 |
岩本 隆宏 福岡大学, 医学部, 教授 (20300973)
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研究分担者 |
伊豫田 拓也 福岡大学, 医学部, 助教 (80465715)
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キーワード | Na^+ / Ca^<2+>交換輸送体 / 上皮組織 / 腎尿細管 / ソーティンク機構 / 遺伝子改変マウス / 細胞内Ca^<2+>シグナル |
研究概要 |
Na^+/Ca^<2+>交換輸送体(NCX)は、細胞膜Ca^<2+>輸送を担うトランスポーターであり、細胞内Ca^<2+>ホメオスタシスの維持および種々Ca^<2+>シグナルの形成に重要な役割を果している。私たちは、種々NCX遺伝子改変マウスおよび特異的NCX阻害薬を開発・応用することにより、血管、心臓および脳におけるNCXの機能的・病態的役割の解析を行ってきた。本課題では、これらNCX研究ツールを応用し(また新たなNCX遺伝子改変マウスの作出により)、上皮組織(腎尿細管、血管内皮)におけるNCXの生理機能および病態学的役割の解明を目指す。NCX2欠損マウスを作製したところ(ホモマウスは胎生致死)、NCX2ヘテロマウスではNCX2の発現が腎臓の遠位曲尿細管で半減しているが、外奇形や成長障害などは示さなかった。しかし、興味深いことに、週齢が進むと尿中蛋白排泄量が有意に増加し、軽度ではあるが腎尿細管障害が認められた。一方、NCX1ヘテロマウスではこのような腎障害傾向は観察されなかった。さらに、NCX1ヘテロマウスが虚血再灌流障害に保護的であるのに対して、NCX2ヘテロマウスでは逆に悪化傾向を示すことを見いだした。これらの結果は、腎尿細管細胞におけるNCX1とNCX2の機能的な違い(分子種特異的な役割)を推定させる。さらに、腎尿細管の極性特異的なソーティング機構に関与す相互作用因子のスクリーニングから、新たなアダプター蛋白質(scaffold蛋白質)の同定に成功した。
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