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2008 年度 実績報告書

Myocardinファミリーの機能制御機構と細胞形質転換

研究課題

研究課題/領域番号 20590279
研究機関大阪大学

研究代表者

林 謙一郎  大阪大学, 医学系研究科, 准教授 (90238105)

研究分担者 祖父江 憲治  大阪大学, 医学系研究科, 教授 (20112047)
キーワードmyocardin / 核移行 / importin / 核移行シグナル / basic domain
研究概要

Myocardin (MYCD)ファミリー(MYCD及びMRTF-A/B)はSAPドメインファミリーに属する転写因子群で、転写因子serum response factor (SRF)の補助因子として働く。これらの内、MYCDは平滑筋細胞および心筋細胞に特異的に発現し、平滑筋および心筋細胞において細胞機能発現に必須の遺伝子群の転写に決定的な役割を演じ、平滑筋および心筋細胞分化のマスター遺伝子であると考えられている。しかしながら、MYCDファミリーの細胞内局在を直接制御している機構および細胞分化との相関については不明な点が多い。本年度はMYCDの核局在制御に関わるドメインの同定とその制御機構を解析した。MYCDには塩基性アミノ酸に富んだドメイン(basic domain)がアミノ末端部(NB98-103aa)と中央部(CB243-260aa)の2箇所存在する。これらのドメインを変異させたMYCDを培養細胞に発現させて、細胞内局在を調べた。この結果、MYCDの核局在にはNBが重要であることが判明した。さらに、siRNAを介してimportinβの発現を抑制させるとMYCDの核移行が阻害され、細胞質に集積した。MYCDはin vitroでimportin α/βと三量体を形成するのに対し、NBを欠失または変異させたMYCDではこの三量体形成は認められなかった。これらの結果から、MYCDのNBが核移行シグナルとして働き、importin α/βにより核移行が制御されることが明らかになった。NBの配列は多種(ラット・マウス・ヒト)MYCD及びMRTF-A/Bにおいても保存されていることから、MYCDファミリーの核移行は上記のメカニズムで制御されていることが強く示唆される。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2008

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件)

  • [雑誌論文] Rho/ROCK signal regulates myogenic differentiation via MRTF-A/Smad-dependent transcription of the Id3 gene.2008

    • 著者名/発表者名
      Iwasaki, K., Hayashi, K., Fujioka, T., Sobue, K.
    • 雑誌名

      J. Biol. Chem. 283

      ページ: 21230-21241

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Glucocorticoid receptor-mediated expression of caldesmonregulates cell migration via the reorganization of the act in cytoskeleton.2008

    • 著者名/発表者名
      Mayanagi, T., Morita, T., Hayashi, K., Fukumoto, K., Sobue, K.
    • 雑誌名

      J. Biol. Chem. 283

      ページ: 31183-31196

    • 査読あり

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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