研究課題
基盤研究(C)
筋組織はヒトの個体の約半分を占め、その機能すなわち収縮能は、運動・姿勢制御から呼吸、循環といった生命機能の本質部分を担っている。筋収縮はアクチンとミオシンの相互作用により生ずるが、これらの繊維が規則正しく整列した筋節(サルコメア)と、それが連なった筋原繊維(myofibril)の形成過程の分子機構には不明な点が多い。特に、サルコメア中のアクチン繊維(thin filament)は、単量体アクチンが重合して形成されているが、このアクチン重合が、どのように制御されているかはあまり分かっていない。細胞内のアクチン重合は、多様なアクチン調節因子により厳密に制御されている。すなわち、単量体結合蛋白質などによりその自発的な重合が抑制されている一方で、重合核形成因子などによって時空間的に限られた条件下で促進される。研究代表者はこれまでに、アクチンの重合制御因子としてformin相同蛋白質FHODを単離して機能解析を進めてきた。本研究では、筋原繊維形成におけるアクチン重合の分子機構に関して、FHODを中心にその重合機構が筋発生過程や筋組織維持において果たす役割を解明したいと考えて、研究を進めている。
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