研究課題
研究目的:スギをはじめとする花粉症は日本人の約20%程度が罹患し、国民病と称されている。そこで本研究では花粉症患者の花粉暴露時の遺伝子・タンパク質発現を全遺伝子的に比較することにより、花粉症および治療特異的に発現する遺伝子・タンパク群を同定し、新たな治療ターゲットを同定することを目的とする。研究方法および研究成果:スギ離散前(11月)および離散中(2月から3月)にスギ花粉症患者、スギIgE抗体陽性で症状がないコントロール、アレルギー疾患がなく、かつ5つの吸入抗原に対するIgE抗体がすべて陰性のスーパーコントロール各27人から末梢血を採取しCD4陽性細胞、好塩基球、モノサイトを磁気ビーズ法により分離した。平成21年度に検体として得られた細胞からからTotal RNAを精製し、蛍光標識したものをIntelli Gene.HS Human Expression CHIP、およびIllumina BeadArrayを用いて解析することにより、花粉症により変動する遺伝子群を同定する。プロテオーム解析はスギ花粉症暴露で特異的に変化するたんぱく質、および免疫療法の一つである舌下免疫療法特異的なタンパク質を同定した。(Makinoら、論文作成中)。舌下免疫療法特異的なタンパク質の一つであるアポリポプロテインA4は好塩基球からのヒスタミン遊離抑制作用があり、花粉症治療ターゲットとなりうることが示唆された。
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