• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2009 年度 実績報告書

TGFシグナル系と細胞外マトリックスの異常が引き起こす疾患群の発症機序の解明

研究課題

研究課題/領域番号 20590331
研究機関長崎大学

研究代表者

木下 晃  長崎大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 助教 (60372778)

キーワードCamuratii-Engelmann Disease / Loeys-Dietz syndrome type 2B / transforming growth factor β1 / TGF receptor type II / 細胞外マトリックスタンパク質 / モデルマウス / キメラマウス
研究概要

報告者は過剰な膜性骨化を主症状とするCamuratii-Engelmann Disease(CED)がtransforming growth factor β1(TGFB1)の突然変異で発症すること(Nature Genetics,2000)と全身の結合組織の脆弱性による骨格、心血管異常を主症状とするMarfan syndrome type II(現在はLoeys-Dietz syndrome type 2B,LDS2B)の原因遺伝子がTGF receptor type IIであることを報告した(Nature Genetics,2004)。これらの症候群はTGFシグナル系と細胞外マトリックスタンパク質の異常が原因であると考えられる。その発症機構を明らかにするために、モデルマウスの作製に取り組んでいる。これまでにも、Tgfb1の218番目のアルギニンをシステインに置換するノックインマウス(CEDモデル)とTgfbr2の449番目のセリンをフェニルアラニンに置換したノックインマウス(LDS2Bモデル)の作製を行ってきたが、誕生するキメラマウスが全て不妊であった(精子がほとんどなく、精巣の形成不全の表現型を示す)。本年度は新たに作製したtargeting constructを用いて単離した相同組換えES細胞(各遺伝子に対して2クローンずつ)を用いて、キメラマウスの作製を行った。Tgfb1ノックインマウスでは1匹のキメラマウスが誕生し、Tgfbr2ノックインマウスではキメラマウスを得ることができなかった。原因は不明である。現在は誕生したキメラマウスを野生型マウスと交配させながら、ヘテロの誕生を待っている。
来年度は変異TGFBR2を安定的に発現するNIH3T3細胞を用いたin vitroの系で、細胞外マトリックスタンパク質の解析を行う予定である。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2010 2009

すべて 雑誌論文 (4件) (うち査読あり 4件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Novel mutations in the SIL1 gene in a Japanese pedigree with the Marinesco-Sjogren syndrome.2010

    • 著者名/発表者名
      Takahata T., et al.(8人中5番目)
    • 雑誌名

      Journal of Human Genetics 55(3)(in press)

      ページ: 142-146

    • 査読あり
  • [雑誌論文] A type familial cleft of the soft palate maps to 2p24.2-p24.1 or 2p21-p122010

    • 著者名/発表者名
      Tsuda M, et al.(11人中8番目)
    • 雑誌名

      Journal of Human Genetics 55

      ページ: 124-126

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Japanese map of the ear wax gene frequency : a nationwide collaborative study by Super Science High School Consortium.2009

    • 著者名/発表者名
      Super Science High School Consortium
    • 雑誌名

      Journal of Human Genetics 54

      ページ: 499-503

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Molecular Karyotyping in 17 patients and mutation screening in 41 patients with Kabuki syndrome.2009

    • 著者名/発表者名
      Kuniba, et al.(19人中16番目)
    • 雑誌名

      Journal of Human Genetics 54

      ページ: 304-309

    • 査読あり
  • [学会発表] ヒト疾患モデルとしてのinterferon regulatory factor 6遺伝子改変マウスの表現型解析2009

    • 著者名/発表者名
      木下晃, Brian C.Schutte, 吉浦孝一郎
    • 学会等名
      第16回遺伝子診療学会
    • 発表場所
      ホテル札幌ガーデンプレース
    • 年月日
      2009-07-31

URL: 

公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi