悪性骨軟部腫瘍の1つであるdesmoplastic small round cell tumor(DSRCT)においては、腫瘍特異的に観察されるキメラ融合遺伝子であるEWS-WT1(KTS+)が新規分子治療標的となり得る可能性を示した。また、このEWS-WT1(KTS+)融合遺伝子産物は、病理組織学的な上皮分化を含むこの腫瘍の組織形態に強く関与している可能性が示された。若年成人に発生することが多く、良性腫瘍でありながら再発することの多いgiant cell tumor of bone(GCT)の悪性転化の分子病理学的指標にp53の遺伝子異常の検出が有用である可能性が示された。
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