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2008 年度 実績報告書

肝細胞癌における17p11増幅の標的遺伝子ERK5の同定とその細胞周期制御の解析

研究課題

研究課題/領域番号 20590408
研究機関京都府立医科大学

研究代表者

安居 幸一郎  京都府立医科大学, 医学研究科, 助教 (30323695)

キーワード肝細胞癌 / 遺伝子増幅 / ERK5
研究概要

癌は体細胞に生じた遺伝子病である。染色体構造の不安定性により生じた遺伝子増幅は癌遺伝子を活性化する機序のひとつである。われわれは、肝細胞癌の特定の染色体領域に生じたDNAコピー数変化(遺伝子増幅あるいは欠失)を検出し、その異常を解析することで肝細胞癌の発生・進展機序を明らかにし、さらには治療の標的分子を同定することを目的に研究を進めている。
今年度は、全ゲノム領域を高密度(約25万ヵ所)にカバーするオリゴヌクレオチド・プローブを搭載したGeneChip250Kアレイ(Affymetrix社)を用いて、20種類の肝細胞癌細胞株に生じたDNAコピー数変化を定量し、遺伝子増幅および欠失領域を検出した。そのうち、2種類の細胞株に共通した新規の遺伝子増幅を染色体17p11領域に見出した。FISH(fluorescence in situ hybridization)法による染色体標本上での観察でも同領域の遺伝子増幅を確認した。最小の共通増幅領域(amplicon)を限局化し、そのamplicon内にある遺伝子すべてについて解析した結果、ERK5遺伝子の発現が増幅メカニズムによって亢進していることが判明した。すなわち、MAPキナーゼの一員であるERK5遺伝子が17p11遺伝子増幅の標的遺伝子であると示唆された。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2009 2008

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] ERK5 is a target for gene amplification at 17p11 and promotes cell growth in hepatocellular carcinoma by regulating mitotic entry.2009

    • 著者名/発表者名
      Zen K
    • 雑誌名

      Genes Chromosomes Cancer 48

      ページ: 109-120

    • 査読あり
  • [雑誌論文] A novel amplification target. ARHGAP5, promotes cell spreading and migration by negatively regulating RhoA in Huh-7 hepatocellular carcinoma cells.2009

    • 著者名/発表者名
      Gen Y
    • 雑誌名

      Cancer Lett 275

      ページ: 27-34

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Activation of B-Myb by E2F1 in Hepatocellular Carcinoma.2008

    • 著者名/発表者名
      Nakajima T
    • 雑誌名

      Hepatol Res 38

      ページ: 886-895

    • 査読あり
  • [学会発表] 14q21遺伝子共通増幅領域の新規標的遺伝子ARHGAP5はRhoAの活性を抑制することで肝癌細胞の遊走を抑制する2008

    • 著者名/発表者名
      玄 泰行
    • 学会等名
      第67回日本癌学会総会
    • 発表場所
      パシフィコ横浜(横浜市)
    • 年月日
      2008-10-28

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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