研究概要 |
1-1:FLAG-tagged full sized emmprin発現細胞(胃癌細胞株TMK-1および類上皮肉腫細胞株FU-EPS-1細胞)にcross-linker (BS3)を作用させてemmprin膜蛋白複合体を形成させ、lysis bufferにて可溶化実験を行い、複合体の可溶化条件の設定を行った。以下のlysis buffer [RIPA(1% tritonX-100,1% デオキシコール酸, 0.1%SDS),1% triton X-100, 1%CHAPS, 1% Brij 98, in 25mM Tris-HCl pH 7.4+150 mM NaCl+1 mM CaCl_2]を用いて検討し、1%CHAPSを含むlysis buffer(1%CHAPS in 25mM Tris-HCl pH 7.4+150 mM NaCl+1 mM CaCl_2)にて良好な複合体を得た。 1-2:emp#2ペプチド(emmprinの細胞外第1ドメイン由来の部分ペプチド)はcoculture実験において、emmprinによる線維芽細胞からのMMP-2合成、分泌促進作用を阻害し、予備実験の結果より、この阻害作用は腫瘍細胞膜上でのemmprinとemmprin結合分子による複合体形成を阻害するためと考えられた。そこで、emp#2ペプチドが結合することによって、emmprinとの複合体形成を抑制されたemmprin結合分子を同定するために、emp#2ペプチドに光架橋ペプチドを導入し、さらにbiotin標識化した。このペプチド複合体の可溶化も1%CHAPSを含むlysis bufferにて良好であった。 現在、両複合体の解析中である。
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