研究課題
基盤研究(C)
血管壁でのヒスタミンと動脈硬化の関連について、apoE-KOマウスとヒスタミン受容体欠損マウス(H1RおよびH2R)あるいはヒスタミン合成酵素(HDC)欠損マウスを交配した2重欠損マウスを作成した(apoE-H1R-DKO,apoE-H2R-DKOおよびapoE-HDC-DKOマウス)。高コレステロール食(12週間:1.25%コレステロール、15%ラード、0.5%コール酸)投与により粥腫形成を誘導し、各マウスについて、病理形態学的評価、動脈硬化関連の炎症因子等の遺伝子発現をRT-PCRなどで検討した。高コレステロール食により、apoE-H2R-DKOおよびapoE-HDC-KOマウスでは、apoE-KOマウスより重篤な高脂血症を呈するにも関わらず、粥腫形成はむしろ抑制されており、動脈硬化病変の炎症を惹起する炎症性サイトカインやスカベンジャー受容体の発現は減少していた。apoE-KOマウスを背景にした粥腫モデルにおいて、ヒスタミン2型受容体によるシグナルは血管壁での炎症制御を介して病変形成に重要な働きをしている。
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Arterioscler Thromb Vasc Biol. in press
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