• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2009 年度 実績報告書

Entamoebaの嚢子形成及び脱嚢に必須な運動性調節機構の解析

研究課題

研究課題/領域番号 20590432
研究機関東京慈恵会医科大学

研究代表者

牧岡 朝夫  東京慈恵会医科大学, 医学部, 准教授 (90119850)

キーワードEntamoeba / 脱嚢 / アクチン細胞骨格 / コフィリン / cytochalasin D
研究概要

アメーバの脱嚢及び嚢子形成に必須なアクチン細胞骨格再編成の重要分子であるアクチン脱重合因子コフィリン(cofilin : Cfl)に注目し、昨年度得られた成果につき再検索・再検討・再現性の確認を行うとともに、新たな課題についても検討した。1.相同検索:赤痢アメーバ(Entamoeba histolytica : Eh)及びE.invadens(Ei)のゲノムデータベースを用いた相同検索の結果、Ehには1種、Eiには3種Cfl(Cfl-1、Cfl-2、Cfl-3)の存在が明らかになった。同様に相同検索の結果、運動性の本体であるEiのアクチン(actin : Act)にはAct-1、Act-2の2種の存在も判明した。2.クローニング・塩基配列の決定:Cfl及びAct遺伝子につき、PCRによる増幅、プラスミドへの導入を行い、その塩基配列を決定した。3.系統解析:EntameobaのCflならびに他の生物のCfl/ADFを用いて系統樹を作成し解析した結果、EntameobaのCflは他の生物のCfl/ADFとは離れた独立したクレイドを形成した。4.局在の解析:EiCfl-2及びActに対する抗体を用いた蛍光抗体法により局在を調べた結果、栄養型、嚢子、脱嚢したアメーバの細胞膜直下の領域が両者ともに染色され、同じ局在を示した。特に、栄養型及び脱嚢したアメーバの仮足の部分は両者ともに強く染色された。5.栄養型、嚢子のCfl及びActのmRNAレベル:栄養型ではCfl-2が圧倒的に発現され、Cfl-1とCfl-3はほとんど発現されておらず、Cfl-2も嚢子では極めて低いレベルになることが確認された。Actも栄養型での発現が極めて高く、Act-2がAct-1よりも発現が高かった。6.脱嚢誘導に伴うmRNAレベル:各Cflの脱嚢誘導5時間後のmRNAレベルの亢進が確認され、cytochalasin D存在下でのCfl-1とCfl-3の著明な亢進も確認された。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2009

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] Involvement of serine proteases in the excystation and metacystic development of Entamoeba invadens2009

    • 著者名/発表者名
      Makioka A
    • 雑誌名

      Parasitol Res 105

      ページ: 977-987

    • 査読あり
  • [学会発表] Entamoebaのアクチン脱重合因子コフィリンの解析2009

    • 著者名/発表者名
      牧岡朝夫
    • 学会等名
      日本分子生物学会
    • 発表場所
      パシフィコ横浜(横浜市)
    • 年月日
      2009-12-11
  • [学会発表] Entamoebaの脱嚢におけるコフィリンの発現解析2009

    • 著者名/発表者名
      牧岡朝夫
    • 学会等名
      日本原生動物学会
    • 発表場所
      石巻専修大学(石巻市)
    • 年月日
      2009-11-01

URL: 

公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi