• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2008 年度 実績報告書

住血吸虫CRISPホモログの分子機能解析

研究課題

研究課題/領域番号 20590435
研究機関産業医科大学

研究代表者

金澤 保  産業医科大学, 医学部, 教授 (10194888)

研究分担者 長田 良雄  産業医科大学, 医学部, 講師 (80282515)
キーワード感染症 / CRISP / SCP / Tpx-1 / PR-1 / 免疫回避 / 寄生虫 / 分泌タンパク / ワクチン / サイトカイン / 住血吸虫
研究概要

[背景と目的]分泌タンパクを仲立ちとした宿主寄生体相互作用に注目し、その機能が未だ不明であり多くのパラログをもつCRISP/SCP/Tpx-1/PR-1分子(住血吸虫においてはVAL)を材料として解析を行うこととした。本年度は、代表的なVAL分子の発現プロファイルの解析とクローニングを試みた。クローニングに成功した分子の組換えタンパクを作成し、マウスでの免疫応答の解析を行った。
[方法]データベース(GeneBankおよびSchistoDB)の配列をもとにプライマーを作成し、リアルタイムPCRで発育段階別発現の解析を行った。この情報をもとに制限酵素部位を付加したプライマーでTAクローニングを行った。その後一部の分子を発現ベクターヘサブクローニングし、大腸菌で得た組換えタンパクをマウスに免疫し、脾細胞を抗原で刺激してサイトカイン応答をELISAで測定した。
[結果]VAL-7はセルカリアやシストソミュラ、VAL-12は成虫、VAL-3,5,9,15,28は虫卵で高い発現が見られた。VAL-3,5,7,9,12,15についてクローニングが成功し、うちVAL-7,12をFCAと共にマウスに免疫しサイトカイン応答を解析した結果、VAL-7についてはシストソミュラ粗抗原刺激時にIFNγの二次応答が観察されたが、VAL-12では観察されなかった。
[考察]発育段階別発現プロファイルの異なるVAL分子について、クローニングや組換えタンパクの作成に成功した。住血吸虫の体内侵入時(セルカリア)および移行時(シストソミュラ)に発現しているVAL-7に対して、感染防御的な免疫応答(Th1応答)が起こったことより、ワクチン候補分子となる可能性が示唆された。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2009 2008

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (3件)

  • [雑誌論文] Schistosoma mansoni infection reduces severity of collagen-induced arthritis via down-regulation of pro-inflam matory mediators2009

    • 著者名/発表者名
      Osada Y.
    • 雑誌名

      International Journal for Parasitology 39

      ページ: 457-464

    • 査読あり
  • [学会発表] Schistosome infection suppresses collagen-induced arthritis in mice2008

    • 著者名/発表者名
      Osada Y.
    • 学会等名
      XVIIth International Congress for Tropical Medicine and Malaria
    • 発表場所
      韓国・済州島
    • 年月日
      20081002-20081003
  • [学会発表] 寄生虫感染によるマウス関節炎の抑制2008

    • 著者名/発表者名
      長田良雄
    • 学会等名
      第29回日本炎症・再生医学会
    • 発表場所
      東京都千代田区
    • 年月日
      2008-07-09
  • [学会発表] 住血吸虫感染による関節炎予防効果-炎症性サイトカインの解析-2008

    • 著者名/発表者名
      長田良雄
    • 学会等名
      第77回日本寄生虫学会大会
    • 発表場所
      長崎市
    • 年月日
      2008-04-04

URL: 

公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi