研究概要 |
結核菌由来低分子量分泌タンパクは主要なT細胞抗原である。ESAT6とCFP10タンパクは、ツベルクリン反応に代わる結核の特異的診断薬として最近広く使用されるようになった。平成21年度はCFP11(Rv2433c),CFP17(Rv1827),TB18.5(Rv0164)の各低分子量分泌タンパクについて以下の研究を行った。その成果を学会で発表し、また論文を投稿した。 1)DNAワクチンの純系マウスへの投与 上記プラスミドを金粒子にコートし、純系マウス(BALB/cおよびC57BL/6)皮膚に遺伝子銃(BIO-RAD社製)を使ってCFP11,CFP11,TB18.5DNAを接種した。 またヒトHLA-DR4トランスジェニック(Tg)マウスにも各DNAを接種を開始した。 2)DNAワクチンの効果判定 マウスにDNAワクチン投与後、免疫終了1~2週間後脾細胞を調製し、各タンパクのペプチドライブラリーを用いてIFN-γの産生を指標にしてT細胞エピトープを含むペプチド領域を明らかにした。さらにコンピューターアルゴリズムの結果を参考にして最小T細胞エピトープを限定した。また免疫ヒトHLA-DR4 Tgマウスに関しても同様の解析を開始した。 3)成果の発表 CFP11,CFP11,TB18.5タンパクのマウスT細胞エピトープの解析結果について日本免疫学会、日本細菌学会、およびDNAワクチン2010国際学会で発表し、また論文を作成しVaccine誌に投稿した。
|