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2008 年度 実績報告書

マイコバクテリアによる宿主免疫の修飾:細胞壁構成糖脂質の役割

研究課題

研究課題/領域番号 20590441
研究機関大阪大学

研究代表者

森田 康裕  大阪大学, 微生物病研究所, 特任助教 (70397769)

キーワード感染免疫 / マイコバクテリア / 細胞壁 / 糖脂質
研究概要

マイコバクテリアの細胞壁に存在する糖脂質Phosphatidylinositol Mannosides (PIM)、Lipomannan (LM)、Lipoarabinomannan (LAM)は免疫修飾に重要であると示唆されている。本研究では、これらの糖脂質の生合成酵素を欠損したマイコバクテリア変異株を利用して、これらの糖脂質の持つ免疫修飾活性に必須な構造モチーフを決定し、またこれらの糖脂質の生理的意義を明らかにする。本年度は、α1,2マンノース側鎖を欠損したLM/LAMを産生するM.smegmatis変異株(△pmh3)からLMとLAMを精製して構造を解析する事を中心に行った。まず、α1,2特異的マンノシダーゼなどの糖分解酵素で処理しSDS-PAGEにおける移動度の変化を調べた。更にアラビナン部分を特異的に分解できる弱酸処理の影響を調べ、これらの結果より△pmh3株が予想通りα1,2マンノース側鎖を欠損していることを示唆するデータを得た。定法に則ってこの△pmh3株にpmh3遺伝子発現ベクターを導入したところLM/LAMの生合成が正常化されないという予想外の結果を得た。そこでこの現象を解明するために様々な検討を行ったところ、以下の二点によって要約される興味深いデータを得た。(1)過剰発現するとpmh3遺伝子の産物は正常に機能しない。(2)pmh3遺伝子の近傍に位置する遺伝子Xはpmh3遺伝子の発現またはその産物の機能に何らかの形で関与している。菌体を用いて免疫賦活におけるLM/LAMの生理的意義を解明するには、変異株の性状を確実に理解することがきわめて重要であり、pmh3遺伝子に関わるこれらの現象を分子レベルで解明することが必要であると考え、研究を遂行中である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2008

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] Mannosyl transferase reauired for al, 2-mannosylation oflipofflannan and lipoarabinomannan in Mycobacterium bovisbacillus Calmet te-Guerin2008

    • 著者名/発表者名
      Chubert B. C. Sena
    • 学会等名
      Seventh International Conference on the Pathogenes is of Mycobacterial Infections
    • 発表場所
      スウェーデン国ストックホルム市
    • 年月日
      2008-06-27

URL: 

公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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