サイクロフィリンによるSARSコロナウイルス複製制御メカニズムの解析

2010 年度 研究成果報告書

• 研究課題/領域番号: 20590467
• 研究種目: 基盤研究(C)
• 配分区分: 補助金
• 応募区分: 一般
• 研究分野: ウイルス学
• 研究機関: 順天堂大学
• 研究代表者: 山本 典生 順天堂大学, 医学部, 助教 (40323703)
• 研究期間 (年度): 2008 – 2010
• キーワード: SARSコロナウイルス / サイクロスポリンA

研究概要

サイクロフィリンとSARSコロナウイルスの増殖メカニズムの関連について、shRNAベクターを用いて検討したところ、サイクロフィリンはSARSコロナウイルスの増殖を正に制御する因子であることが明らかとなった。サイクロフィリンの中では、少なくともサイクロフィリンAとサイクロフィリンBにそのような活性が見られた。また、Time-of-addition assayとEntry assayを行ったところ、サイクロスポリンAの作用点がウイルスライフサイクルのエントリーではなく、エントリーより後であることが明らかとなった。

研究成果

• [雑誌論文] TACE antagonists blocking ACE2 shedding caused by the spike protein of SARS-CoV are candidate antiviral compounds. (2010)
  • 著者名/発表者名: Haga S, Nagata N, Okamura T, Yamamoto N, Sata T, Yamamoto N, Sasazuki T, Ishizaka Y
  • 雑誌名: Antiviral Resarch 85(3) ページ: 551-5
• [雑誌論文] Modulation of TNF-alpha-converting enzyme by the spike protein of SARS-CoV and ACE2 induces TNF-alpha production and facilitates viral entry. (2008)
  • 著者名/発表者名: Haga S, Yamamoto N, Nakai-Murakami C, Osawa Y, Tokunaga K, Sata T, Yamamoto N, Sasazuki T, Ishizaka Y
  • 雑誌名: Proc Natl Acad Sci U S A 105(22) ページ: 7809-14
• [学会発表] 免疫抑制剤のSARSコロナウイルス増殖に与える影響についての解析 (2009)
  • 著者名/発表者名: 原崎一浩、永田典代、岩田奈織子、長谷川秀樹、佐多徹太郎、山本直樹、高久 洋、佐藤人美、山本陽子、平松啓一、田代眞人、山本典生
  • 学会等名: 第57回日本ウイルス学会学術集会
  • 発表場所: 東京
  • 年月日: 2009-10-25
• [学会発表] Structure-based drug design(SBDD)によるSARSコロナウイルス増殖抑制薬剤の同定 (2009)
  • 著者名/発表者名: 山本典生、永田典代、岩田奈織子、長谷川秀樹、佐多徹太郎、松本武久、高久 洋、山本陽子、佐藤人美、平松啓一、田代眞人、山本直樹
  • 学会等名: 第57回日本ウイルス学会学術集会
  • 発表場所: 東京
  • 年月日: 2009-10-25
• [学会発表] ウイルス性呼吸器感染症に対する治療薬の開発を目指してインフルエンザと重症急性呼吸器症候群(SARS)～ (2009)
  • 著者名/発表者名: 山本典生
  • 学会等名: 第147回日本獣医学会学術集会シンポジウム(シンポジスト)
  • 発表場所: 栃木
  • 年月日: 2009-04-03
• [備考] ホームページ等