研究課題
1.Yeast two-hybrid systemによるパラインフルエンザ2型ウイルスのV蛋白と結合する宿主細胞蛋白の検索結果とマイクロアレイによるwtおよびV蛋白欠損ウイルス感染細胞RNA比較の結果、V蛋白と結合し、V蛋白欠損ウイルスによる遺伝子発現が変化する蛋白が幾つか存在することか明らかになった。2.明らかになった宿主蛋白の中で、サイトカインやインフラマザゾーム関連を中心にmammalianの細胞でもV蛋白と結合するかを検討した。3.ウイルス細胞傷害性を検討するため、HN蛋白に変異を入れた細胞融合をおこさないリコンビナントウイルスF13を作製した。そのF13のV蛋白のC末欠損リコンビナントウイルス(F13-VdC)を作製した。V蛋白欠損ウイルスを作製しようとしたが、うまくいかなかった。4.F13とF13-VdC感染細胞を比較すると細胞融合を含む細胞傷害性に違いがあった。Yeast two-hybrid systemによって見つかった膜融合に関係する宿主蛋白を検討し、その影響を検討する方法を検討した。5.V蛋白と宿主細胞膜の蛋白との関連を検討するため、まずウイルス膜蛋白とV蛋白、ウイルス膜の裏打蛋白であるといわれているM蛋白との相互作用を解析するため、新たにDUAL membraneシステムを構築した。6.パラインフルエンザ2型ウイルスと比較するため、既に幾つかの事が明らかになっている同じパラミクソウイルス科のセンダイウイルスのDUAL membraneシステムも構築した。7.ウイルスポリメラーゼであるL蛋白がV蛋白と結合し、ウイルスの転写複製を調整している事が解ったので、その結合に重要な領域を明らかにした。8.既に構築した、ミニゲノムの系を使って、L蛋白の機能に重要な領域を特定する事が出来、その領域はmRNAのキャッピングに重要である事が推測された。
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J.Virol.
巻: 85 ページ: 725-732
巻: (in press)
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