研究概要 |
本研究で、我々は医学生らに正しい医療面接技能と鑑別診断能力を習得させることを目的とする、医療面接用患者シミュレータを開発している。本シミュレータは、WWWシステム上で医療面接用の模擬患者をコンピュータが演じるものであり、患者の医師への信頼度をシミュレートする点が独創的である。本研究の目的は、医用データ共有システムに蓄積された貴重な症例情報等を、患者シミュレータのコンテンツとして登録し利用可能とする手法を確立することと、さらに医療面接用患者シミュレータの精度を上げ、検査結果やX線写真等のマルチメディア情報も扱えるように改良し、よりリアルで実用性の高い患者シミュレータを開発することである。平成20年度は、主に研究環境の整備を実施し、患者シミュレータの精度向上についても重点的に研究した。具体的には、以下のとおりである。 1)研究用医用データ共有システムの環境整備として、サーバ機の導入とOSの導入とWebサービスの立ち上げ及び動作確認を実施し、医用データ共有システムのサーバコンポーネントの整備,医用データ管理システムの動作確認を実施した。ネット接続と動作確認として,施設内・外のネットワークに接続した端末からの接続・動作確認,サーバシステムの情報セキュリティに関する脆弱性の最終調査を実施し、問題無いことを確認した。 2)医療面接用患者シミュレータシステムの環境構築として,患者シミュレータのサーバコンポーネント(Perlにて開発)の導入,患者シミュレータシステムの動作確認と調整を実施した。ネット接続と動作確認として、施設内・外のネットワークに接続した端末からの接続・動作確認を実施した。併せてサーバシステムの情報セキュリティに関する脆弱性の最終調査を実施し、問題無いことを確認した。 このように、本年度は環境の構築が主となった。
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