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2008 年度 実績報告書

血小板造血シグナル伝達経路のプロテオミクス解析

研究課題

研究課題/領域番号 20590544
研究機関大阪市立大学

研究代表者

中尾 隆文  大阪市立大学, 大学院・医学研究科, 講師 (50326261)

キーワードファーマコゲノミクス / プロテオーム / 細胞内シグナル伝達
研究概要

平成20年度は(a)分子タグを融合したAktを巨核球系の細胞株に安定発現させ、(b)この細胞をトロンボポエチンで刺激する。(c)トロンボポエチン刺激によってAktと結合した分子群を、タグを目印にカラム精製。(d)精製された分子群を二次元電気泳動ゲル上に、個々の分子になるよう展開。(e)ゲル精製によって得られたそれぞれの分子をマススペクトロメトリーにて同定する、という研究目的、実施計画を予定していた。申請書に記載の手順に則って、ヒトAkt遺伝子のN末端にStrepタグの配列を付加した融合遺伝子をpcDNA3.1ベクターに組み込んだものを作製し、リポフェクション法を用いてヒト巨核芽球系細胞株UT-7/TPOに安定発現させたUT-7/TPO/Akt-Strep細胞を樹立した。得られたUT-7/TPO/Akt-Strep細胞にはStrep蛋白が強発現していることを確認し、この細胞株を用いた種々の実験を行った。UT-7/TPO/Akt-Strepをトロンボポエチンで刺激したところAktのリン酸化やトロンボポエチンに反応した細胞増殖が見られることを確認した。また、トロンボポエチン刺激によりUT-7/TPO/Akt-Strep細胞内のAktと結合する種々の分子を同定すべく、細胞抽出液をstrep-tactinカラムにてアフィニティー精製した。精製後のタンパク質を濃縮した後、二次元電気泳動にて展開、銀染色した結果、複数の分子がUT-7/TPO/Akt-Strep細胞内のAktと結合(相互作用)していることが確認された。これらスポットを切り出した後、トリプシンにてゲル内消化を行い、MALDI-TOF型質量分析計を使用して同定を試みたが、良好な質量分析のピークを得られず、同定には至らなかった。以上、(a)から(d)までに関しては予定通り実験を遂行できた一方で、(e)についてはタンパク質の絶対量の問題、もしくは質量分析の感度の問題から、結合分子の同定には至らなかった。しかしながら、アフィニティー精製など実験系の有効性は示せており、今後、解析に供するタンパク質量の増加、感度のよりよい質量分析計の使用を検討することで、さらに解析を進める予定である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2008

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件)

  • [雑誌論文] Pharmacogenomics of Cardiovascular Pharmacology : Molecular Network Analysis in Pleiotropic Effects of Statin-an Experimental Elucidation of the Pharmacologic Action From Protein-Protein Interaction Analysis2008

    • 著者名/発表者名
      Shiota, M., Kusakabe, H., Hikita, Y., Nakao, T., Izumi, Y., Iwao, H.
    • 雑誌名

      J Pharmacol Sci 107

      ページ: 15-19

    • 査読あり

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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