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2008 年度 実績報告書

テーラーメード医療の実用化研究:システムの迅速化と担当医へのフィードバック

研究課題

研究課題/領域番号 20590549
研究機関聖マリアンナ医科大学

研究代表者

小林 真一  聖マリアンナ医科大学, 医学部, 教授 (20129836)

研究分担者 熊井 俊夫  聖マリアンナ医科大学, 医学部, 准教授 (40139671)
田中 政巳  聖マリアンナ医科大学, 医学部, 准教授 (00171801)
中野 浩  聖マリアンナ医科大学, 医学部, 准教授 (10241035)
竹ノ下 祥子  聖マリアンナ医科大学, 医学部, 助教 (10386948)
キーワードテーラーメード医療 / 抗癌薬 / 遺伝子多型 / 薬物代謝酵素 / トランスポーター / DPD / ハプロタイプ
研究概要

これまでに複数の遺伝子の遺伝子多型を検索するマルチジェノタイピングによる患者代謝能予測システムを構築し、抗癌薬5FUを代謝するDPDは25%に、CYP2D6も40%遺伝子多型が見つかり、これらの遺伝子多型の存在は、術後に行われる薬物治療において薬効または有害作用として反映される可能性が示された。
本研究では必要な薬物代謝酵素の遺伝子多型を迅速に解析して遺伝子多型と代謝能の関係を当該患者個人で明らかにし、術後の抗癌薬を中心に他薬物も含めた薬物治療をより安全に有効に行うためのシステムの確立を目的とした。
本年度は特にマルチジェノタイピングの迅速化に主眼を置いて研究を行った。本年度は現在確立している、ダイレクトシークエンス法とRFLP法に加え、Allele-specific PCR法を取り入れCYP2C19の遺伝子多型については従来法に比べ半分の時間で解析が可能となった。また、従来解析できなかったCYP2D6*5の解析も可能となった。今までは個別に解析していたmultidrug resistance protein-1(MDR-1)の遺伝子多型をハプロタイプ解析の手法を取り入れることにより解析作業の効率化が図られた。その一方でCYP3A4の遺伝子多型解析はいまだダイレクトシークエンスの手法に頼らなければならないが、アリル頻度が5%で有意な活性変動の報告もなく、今後本システムでの解析の臨床的な必要性の有無も検討しなければならない。
以上の結果、CYP2C19やMDR-1の遺伝子多型解析は従来法に比べ迅速に行えるようになったばかりでなく、活性の欠損が報告されているCYP2D6*5の解析が可能となったことからテーラーメード医療の実用に向けて本システムが臨床上応用可能なシステムとなる可能性が示された。

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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