HTLV-1感染関連分子とATL発症危険群の同定

2010 年度 研究成果報告書

• 研究課題/領域番号: 20590581
• 研究種目: 基盤研究(C)
• 配分区分: 補助金
• 応募区分: 一般
• 研究分野: 病態検査学
• 研究機関: 宮崎大学
• 研究代表者: 野村 創 宮崎大学, 医学部, 助教 (80253839)
• 研究分担者: 岡山 昭彦 宮崎大学, 医学部, 教授 (70204047)
• 研究期間 (年度): 2008 – 2010
• キーワード: ウイルス / 感染症 / 生体分子

研究概要

臨床検体におけるHTLV-1感染細胞関連分子(HBZ、TSLC1)の発現変動を検討したが、キャリア患者の検体においては、TSLC1の可溶化型分子の増減、あるいは、抗HBZ抗体の経時変化は確認できなかった。キャリア患者検体のプロウイルス解析では、欠損型ウイルス保有細胞のクローナルな増加が一部認められた。今後HTLV-1感染細胞株が示した細胞特性(形態、細胞間相互作用、蛋白放出)に関連する分子を解析し、得られた情報を基づく新規の発症リスク評価の可能性について更なる検討を行いたい。

研究成果

• [雑誌論文] Defective human T-lymphotropic virus type 1 provirus in asymptomatic carriers. (2011)
  • 著者名/発表者名: Takenouchi H, Umeki K, Sasaki D, Yamamoto I, Nomura H, Takajo I, Ueno S, Umekita K, Kamihira S, Morishita K, Okayama A.
  • 雑誌名: Int J Cancer. 128(6) ページ: 1335-1343
  • 査読あり
• [雑誌論文] Intraand inter-laboratory variability in human T-cell leukemia virus type-1 proviral load quantification using real-time polymerase chain reaction assays : A multi-center study. (2010)
  • 著者名/発表者名: Kamihira S, Yamano Y, Iwanaga M, Sasaki D, Satake M, Okayama A, Umeki K, Kubota R, Izumo S, Yamaguchi K, Watanabe T.
  • 雑誌名: Cancer Science 101(11) ページ: 2361-2367
  • 査読あり
• [雑誌論文] Multiple Integrations of Human T-Lymphotropic Virus Type 1 Proviruses in the Engrafted Cells from the Asymptomatic Carriers in NOD/SCID/γc^<null> Mice. (2010)
  • 著者名/発表者名: Yamamoto I, Takajo I, Umeki K, Morishita K, Hatakeyama K, Kataoka H, Nomura H, Okayama A.
  • 雑誌名: Intervirology. 53 ページ: 229-239
  • 査読あり
• [雑誌論文] Natural history of human T-lymphotropic virus type 1 infection and immune system imbalances. (2010)
  • 著者名/発表者名: Okayama A.
  • 雑誌名: Inflammation and Regeneration. 30(2) ページ: 103-108
  • 査読あり
• [雑誌論文] Proviral, Loads and Clonal Expansion of HTLV-1 Infected Cells Following Vertical Transmission : A 10-year Follow-up of Children in Jamaica. (2009)
  • 著者名/発表者名: Umeki K, Hisada M, Maloney ME, Hanchard B, Okayama A.
  • 雑誌名: Intervirology. 52 ページ: 115-122
  • 査読あり
• [学会発表] HTLV-1無症候性キャリアの異なる領域のプロウイルス量に基づいた感染経路の同定 (2010)
  • 著者名/発表者名: 上野史朗, 梅木一美, 野村創, 山本成郎, 竹之内博之, 高城一郎, 岡山昭彦
  • 学会等名: 第69回日本癌学会学術総会
  • 発表場所: 大阪府大阪市,大阪インターナショナルコンベンションセンター
  • 年月日: 2010-09-22
• [学会発表] 無症候性キャリアにおける欠損型HTLV-1プロウイルス (2010)
  • 著者名/発表者名: 梅木一美, 竹ノ内博之, 山本成郎, 岡山昭彦, 佐々木大介, 上平憲
  • 学会等名: 第57回日本臨床検査医学会学術集会.一般演題(ポスター),遺伝子感染症(2)
  • 発表場所: 東京都新宿区,京王プラザホテル
  • 年月日: 2010-09-11
• [学会発表] 末梢血の異常リンパ球の消失、プロウイルス量およびHTLV-1抗体価の著明な低下を認めたATLの解析 (2009)
  • 著者名/発表者名: 山本成郎, 梅木一美, 高城一郎, 岡山昭彦
  • 学会等名: 第56回日本臨床検査医学会学術集会
  • 発表場所: 北海道札幌市,札幌コンベンションセンター
  • 年月日: 2009-08-27
• [学会発表] HTLV-1キャリアにみられる欠損プロウイルスの多様性 (2009)
  • 著者名/発表者名: 高城一郎, 山本成郎, 梅木一美, 久保和義, 宮内俊一, 梅北邦彦, 上野史朗, 甲斐泰文, 長友安弘, 岡山昭彦
  • 学会等名: 第83回日本感染症学会総会・学術講演会
  • 発表場所: 東京都新宿区,京王プラザホテル
  • 年月日: 2009-04-23
• [学会発表] HTLV-1キャリアにおける欠損プロウイルスの解析 (2009)
  • 著者名/発表者名: 梅木一美, 竹之内博之, 山本成郎, 釈迦野忍, 高濱由香, 岡山昭彦
  • 学会等名: 第19回日本臨床化学会九州支部総会.第53回日本臨床検査医学会九州地方会
  • 発表場所: 福岡県福岡市,エルガーラホール
  • 年月日: 2009-02-14
• [学会発表] HTLV-1感染者末梢血単核球におけるCYP1B1発現 (2008)
  • 著者名/発表者名: 高濱由香, 梅木一美, 高見陽一郎, 森下和広, 岡山昭彦
  • 学会等名: 第55回日本臨床検査医学会学術集会
  • 発表場所: 愛知県名古屋市,名古屋国際会議場
  • 年月日: 2008-11-29
• [学会発表] HTLV-1キャリアにおける欠損型プロウイルス感染細胞の推移 (2008)
  • 著者名/発表者名: 竹ノ内博之, 梅木一美, 山本成郎, 野村創, 高城一郎, 岡山昭彦
  • 学会等名: 第67回日本癌学会学術総会
  • 発表場所: 愛知県名古屋市,名古屋国際会議場
  • 年月日: 2008-10-29
• [学会発表] HTLV-1キャリアの免疫異常.シンポジウム13「レトロウイルスと炎症・免疫」 (2008)
  • 著者名/発表者名: 岡山昭彦
  • 学会等名: 第29回日本炎症・再生医学会
  • 発表場所: 東京都千代田区,都市センターホテル
  • 年月日: 2008-07-10
• [学会発表] NOGマウスを用いたHTLV-1感染の解析 (2008)
  • 著者名/発表者名: 山本成朗, 高城一郎, 梅木一美, 岡山昭彦
  • 学会等名: 第82回日本感染症学会総会・学術講演会
  • 発表場所: 島根県松江市,島根県民会館サンラポーむらくも
  • 年月日: 2008-04-18
• [備考] ホームページ等