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2008 年度 実績報告書

アミロイドベータの立体構造変化に基づくアルツハイマー病血清診断法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 20590592
研究機関徳島文理大学

研究代表者

松永 洋一  徳島文理大学, 薬学部, 教授 (80239053)

研究分担者 山田 達夫  福岡大学, 医学部, 教授 (50142211)
末永 みどり  徳島文理大学, 薬学部, 助教 (00389181)
キーワードアルツハイマー病 / アミロイドベータ / 血清診断法 / 蛋白質加温凝集
研究概要

合成Aβ1-40を用い、生理的加温範囲36〜42℃での凝集性を検討したところ、37〜38℃および40℃前後において特異的に凝集することを明らかにした。また、これらの加温下にて得られたAβ1-40凝集体は、蛋白分解酵素であるプロテアーゼKに対し、強い抵抗性を示した。この凝集に関与するアミノ酸残基を特定するため、種々のモノクローナル抗体を用いてAβ1-40加温前後での各特異抗体との反応性の違いを検討した。その結果として、Aβ1-40内の短鎖ペプチドであるAβ16-23及び17-24が温度依存的に立体構造変化をきたす部位あることを解明した。これらの部位は既に発表した水素イオン濃度依存的Aβ1-40の立体構造変化に関与する部位と同一でありこれらのアミノ酸残基部位が共通の重要性を持つとこが明らかになった。更に、これらAβ1-40の凝集を阻止できる所謂、ブルーカーペプタイドを検討したところ、先の研究で加温誘導凝集に関与しているAβ16-23及び17-24のショートペプチドのみがこの凝集を阻止することを明らかにした。これらの実験結果は、ELISA法、Dot blot法のみならず、circular spectrographにても確認された。本年度の研究成果は、Aβ1-40に立体構造変化を及ぼす環境因子としての加温ストレスは、水素イオンストレスと同様にAβ16-23及び17-24が関与していることを解明するに留まらず、今後、アルツハイマー病の診断に患者血清を用いた客観的診断法を確立するための重要な基礎的研究成果である。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2009 2008

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Reversal of temperature-induced conformational changes in A-beta40 by beta-sheet breakers pentides 16-23/17-242009

    • 著者名/発表者名
      Funda F. Bolukbasi Hatip
    • 雑誌名

      British Journal of pharmacology (In press)

    • 査読あり
  • [学会発表] アルツハイマー病及びメタボリツク症候群に関与するApoE分解酵素の検索2008

    • 著者名/発表者名
      末永みどり
    • 学会等名
      第81回日本生化学会
    • 発表場所
      神戸
    • 年月日
      2008-12-12

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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