研究分担者 |
稲垣 弘文 日本医科大学, 医学部, 講師 (50213111)
若山 葉子 日本医科大学, 医学部, 講師 (40104062)
李 卿 日本医科大学, 医学部, 講師 (50250048)
勝又 聖夫 日本医科大学, 医学部, 助教 (80169482)
大塚 俊昭 日本医科大学, 医学部, 講師 (80339374)
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研究概要 |
【はじめに】メタボリックシンドローム(MetS)発症には,インスリン抵抗性が肥満とともに重要な要因である.特に疲労が蓄積・持ち越されやすい男性社員で,交替制勤務者のMetSリスク評価を行った. 【対象と方法】自動車製造企業男性社員のうち,明らかな睡眠障害で治療中の者を除く35-39歳を対象とした.法定健診項目以外に血清インスリン(EIA法)を測定し,睡眠や交代勤務状況を含む生活習慣問診票も用いた.交替制勤務者の一部には,アクチウォッチを装着し睡眠状況を観察した. 【結果およびまとめ】35~39歳男性は850名で,平常日勤453名,2交替勤務332名,3交代勤務58名,その他7名であった.問診票による睡眠時間は,6時間以上222名,5~6時間439名,4~5時間168名,4時間未満20名であった(欠損1名).勤務状況別MetS割合は,平常日勤12.4%(56/453),2交替勤務8.4%(28/332),3交代勤務25。9%(15/58)で,統計的有意差を認めた.勤務状況別にみた睡眠で休養が取れない割合は,平常日勤46.7%(210/450),2交替勤務48.9%(162/331),3交代勤務51.7%(30/58)で,統計的有意差を認めなかった.勤務状況別の血清インスリン幾何平均、(幾何標準偏差)は,平常日勤6.4(1.9)uIU/mL,2交替勤務5.3(1.9)uIU/mL,3交代勤務7.2(2.1)uIU/mLで,2交替勤務者のインスリン値は日勤者および3交替勤務者のそれらよりも有意に低かった.さらに,3交替勤務者1名について,アクチウォッチ(ITC社製)による睡眠時間を各1週間ずつ測定した結果,日勤379.3分,2直349.5分,3直249.5分であった.これらのデータと過去2年間のデータを総括して,交替制勤務者におけるインスリン抵抗性・MetSと睡眠習慣との関連性を詳細に検討したい.
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