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2011 年度 実績報告書

交替制勤務者の睡眠習慣・インスリン抵抗性とメタボリック症候群に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 20590616
研究機関日本医科大学

研究代表者

川田 智之  日本医科大学, 大学院・医学研究科, 教授 (00224791)

研究分担者 稲垣 弘文  日本医科大学, 医学部, 講師 (50213111)
若山 葉子  日本医科大学, 医学部, 講師 (40104062)
李 卿  日本医科大学, 医学部, 講師 (50250048)
大塚 俊昭  日本医科大学, 医学部, 講師 (80339374)
李 英姫  日本医科大学, 医学部, 講師 (60350039)
キーワード交替制勤務 / 生活習慣 / 睡眠 / インスリン抵抗性 / メタボリック症候群 / 自覚的睡眠感 / アメニティ / QOL
研究概要

【はじめに】メタボリックシンドローム(MetS)発症には,インスリン抵抗性が重要な要因であると考えられている.特に疲労が蓄積・持ち越されやすい男性社員で,交替制勤務者のMetSリスク評価を行った.
【対象と方法】自動車製造企業男性社員のうち,明らかな睡眠障害の者,および糖尿病,高血圧,脂質異常症,心脳血管疾患,高尿酸血症のいずれかで治療中の者を除く34-64歳3,054人を対象とした.法定健診項目以外に血清インスリン(EIA法)を測定し,生活習慣問診票で勤務状況を確認した.
【結果およびまとめ】平常日勤1,700名,2交替勤務1,125名,3交代勤務182名,その他44名,欠損値3名であった.問診票による睡眠時間は,6時間以上975名,5~6時間1448名,4~5時間567名,4時間未満58名であった(欠損値3名).勤務状況別MetS割合は,平常日勤13.8%(234/1,700),2交替勤務10.7%(120/1,125),3交代勤務17.6%(32/182),その他18.2%(8/44)で,統計的有意差を認めた(p<0.05).勤務状況別にみた睡眠で休養が取れない割合は,平常日勤44.5%(750/1,685),2交替勤務50.1%(557/1,111),3交代勤務47.0%(85/181),その他52.3%(23/44)で,統計的有意差を認めた(p<0.05).勤務状況別の血清インスリン幾何平均(幾何標準偏差)は,平常日勤6.3(1.8)mIU/L,2交替勤務5.2(1.8)mIU/L,3交代勤務6.3(1.9)mIU/L,その他5.9(1.9)mIU/Lで,2交替勤務者のインスリン値は日勤者および3交替勤務者のそれらよりも有意に低かった,年齢,log(インスリン),log(ALT),log(GGT),尿酸,「喫煙なし」,「定期飲酒なし」,「定期運動あり」,「勤務状況カテゴリ」「睡眠時間カテゴリ」を説明変数とするMetS予測のロジスティック回帰分析(Wald法)を行ったが,統計的に有意な変数のオッズ比(95%信頼区間)は,log(インスリン)が63.1(34.0-117.3),log(ALT)が2.7(1.4-5.3),log(GGT)が3.5(2.1-5.9),尿酸1.3(1.1-1.4),年齢が1.06(1.04-1.08),「喫煙なし」が0.69(0.54-0.88)であった.MetSに関連する項目として血清インスリンが最も大きく,次に肝臓酵素,さらに尿酸であった.生活習慣では,喫煙しないことがMetsと負の関連性を認めた.しかし,勤務状況や睡眠時間はMetsと関連性がなかった.

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2012 2011

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件)

  • [雑誌論文] Effect of metabolic components on the incidence of cerebrovascular/cardiovascular disease among male workers in Japan : 3-year follow-up study2012

    • 著者名/発表者名
      Kawada T.
    • 雑誌名

      J Clin Hypertens

      巻: 14(1) ページ: 67

    • DOI

      DOI:10.1111/j.1751-7176.2011.00561.x

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Predictors of the development of metabolic syndrome in male workers : a 3-year followup study2012

    • 著者名/発表者名
      Kawada T
    • 雑誌名

      J Occup Environ Med

      巻: 54 ページ: 292-295

    • DOI

      doi:10.1097/JOM.0b013e3182492070

    • 査読あり
  • [雑誌論文] The metabolic syndrome, smoking, inflammatory markers and obesity2011

    • 著者名/発表者名
      Kawada T, Otsuka T, Endo T, Kon Y
    • 雑誌名

      Int J Cardiol

      巻: 151 ページ: 367-368

    • DOI

      doi:10.1016/j.ijcard.2011.06.095

    • 査読あり

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公開日: 2013-06-26  

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