研究課題/領域番号 |
20590620
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研究機関 | 産業医科大学 |
研究代表者 |
尾崎 真一 産業医科大学, 医学部, 非常勤助教 (70412632)
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研究分担者 |
小山 倫浩 兵庫医科大学, 医学部, 非常勤講師 (00309965)
川本 俊弘 産業医科大学, 医学部, 教授 (60177748)
後藤 章暢 兵庫医科大学, 医学部, 教授 (70283885)
一瀬 豊日 産業医科大学, 医学部, 准教授 (80341494)
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研究期間 (年度) |
2008-04-08 – 2013-03-31
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キーワード | Aldh2欠損マウス / 癌 / アルコール |
研究概要 |
アルコール性臓器障害を予防することは社会的・医学的に重要な課題となっている。今回、Aldh2欠損マウスにアセトアルデヒドを皮下投与することで、肉眼的観察可能な表皮に扁平上皮癌を発生させる研究を行った。この表皮に発生した扁平上皮癌を分子生物学的・病理学的に検討することでALDH2不活性型の人に高頻度に発症する口腔・咽頭癌や食道癌などの発癌メカニズムを考察し、この癌の治療や予防に応用することを考える。このため、次の群のマウスを作製した。約1年間(5日間連続投与後2日間の投与休止を繰り返す投与方法)の期間、①6匹の野生型マウスと5匹のAldh2欠損マウスに100mg/kg体重(LD50の1/5量に相当)のアセトアルデヒドを皮下投与(アセトアルデヒド投与群)。②6匹の野生型マウスと5匹のAldh2欠損マウスに1g/kg体重(アセトアルデヒド投与量の10倍で、ヒトでは日本酒600mL程度に相当)のエタノールを皮下投与(エタノール投与群)。 ①②のマウスの体重の変動を検討した結果、①②ともに野生型マウスに比べAldh2欠損マウスで平均体重の減少傾向を認めた。マクロ写真像と投与部位における皮膚病変(潰瘍,びらんや発疹など)の範囲を長軸×短軸で記録した結果、①のAldh2欠損マウス1例(1/5)に投与3ヶ月後より表皮を進展する潰瘍を伴った腫瘍発症を認めた。この腫瘍部では病理組織学的検査の結果、構造異型と細胞異型を認めたため、扁平上皮癌と診断された。この腫瘍部では免疫染色法により、p53発現陽性と判定した。 さらに、シークエンス法により判定した結果、コドン346にAからGへのtransition変異を有し、p53タンパクはグルタミン酸からグリシンへの変異をおこすマウスp53遺伝子点突然変異と判定された。
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現在までの達成度 (区分) |
理由
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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