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2008 年度 実績報告書

作業バランス自己診断に着目したテーラーメイド型介護予防法の開発:無作為化介入研究

研究課題

研究課題/領域番号 20590627
研究機関北海道大学

研究代表者

湯浅 資之  北海道大学, 大学院・医学研究科, 助教 (30463748)

キーワード介護保険 / 介護予防
研究概要

1. 研究の概要 ; 北海道内2町在住の65歳以上高齢者のうち、基本チェックリストで1項目以上チェックの付いた者、特定高齢者、要支援1・2、要介護1の者の自宅に研究への参加依頼書を送付し、返信により328名から同意を得た。うち、主観的健康感、一般的信頼感、生活機能等を調べる事前評価を252名に実施した。その後、3地区(日高・門別・静内地区)のブロック別に対象者を無作為に介入群(128名)と対照群(124名)に分けた。介入群には保健師ら訪問者が月1回の計3回の予防型家庭訪問を行い、主観的健康感や生活機能等に影響を及ぼすと考えられる「在宅高齢者生活機能向上ツール(FIT)」による回想的介入を行った。次年度は事後評価を行い、事前事後評価の比較からFITによる主観的健康感、生活機能等への効果を検討する。
2. FITの特徴 ; 本研究では、小林(2004)が作成した「作業バランス自己診断」を改変したFITを開発した。4つのステップからなる。ステップ1では一日の活動を回想させ、ステップ2でこれら日常活動を義務と願望に区分させる。ステップ3で義務と願望の作業を集計し、ステップ4でそのバランスを見ながら高齢者自身が生活の目的や課題に気づき、自律的に対処していくヒントを得させる。従来の通所型・集合型介護予防プログラムにはない介入が可能である。
3. 研究の意義と重要性 ; 既存の介護予防プログラムの多くが高齢者のリスクやニーズに基づいて介入するのに対して、FITは高齢者が保持している能力・技術・経験などのアセット(資産)を活用することで、生活機能を活性化させるアセット・アプローチである点が他のプログラムと異なる。訪問者と高齢者が対等な関係を築き、両者の協働作業を通して段階的に生活目標の設定と達成を目指す。FITは今後の在宅における介護予防の新たな方策として政策化できる可能性があると考えられる。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2009 2008

すべて 学会発表 (5件)

  • [学会発表] 在宅高齢者生活機能向上ツールを用いた家庭訪問実施前の生活機能の評価-北海道予防型家庭訪問研究(1)2009

    • 著者名/発表者名
      池野多美子、川畑智子、湯浅資之、鵜川重和、勝又万里子、吉岡英治、佐藤浩樹、村田和香、生駒一憲、岸玲子
    • 学会等名
      第79回日本衛生学会
    • 発表場所
      東京都北里大学
    • 年月日
      2009-03-30
  • [学会発表] 認知機能に対する介入前評価-北海道予防型家庭訪問研究(2)2009

    • 著者名/発表者名
      鵜川重和、湯浅資之、池野多美子、川畑智子、勝又万里子、吉岡英治、佐藤浩樹起、村田和香、生駒一憲、岸玲子
    • 学会等名
      第79回日本衛生学会
    • 発表場所
      東京都北里大学
    • 年月日
      2009-03-30
  • [学会発表] 在宅高齢者のうつ予防のための介入における前評価の結果-北海道予防型家庭訪問研究(3)2009

    • 著者名/発表者名
      勝又万里子、湯浅資之、川畑智子、池野多美子、鵜川重和、吉岡英治、佐藤浩樹、村田和香、生駒一憲、岸玲子
    • 学会等名
      第79回日本衛生学会
    • 発表場所
      東京都北里大学
    • 年月日
      2009-03-30
  • [学会発表] 予防型家庭訪問による在宅高齢者の生活機能改善に向けた介入研究に関する報告(第1報)-研究デザインについて-2008

    • 著者名/発表者名
      鵜川重和、湯浅資之、池野多美子、川畑智子、鵜川重和、吉岡英治、赤坂布世、園田由美子、角田しのぶ、岸玲子
    • 学会等名
      第60回北海道公衆衛生学会
    • 発表場所
      札幌市北海道大学
    • 年月日
      2008-11-13
  • [学会発表] 予防型家庭訪問による在宅高齢者の生活機能改善に向けた介入研究に関する報告(第2報)-在宅高齢者生活機能向上ツールを用いた介入方法について-2008

    • 著者名/発表者名
      勝又万里子、湯浅資之、池野多美子、川畑智子、勝又万里子、吉岡英治、赤坂布世、園田由美子、角田しのぶ、岸玲子
    • 学会等名
      第60回北海道公衆衛生学会
    • 発表場所
      札幌市北海道大学
    • 年月日
      2008-11-13

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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