研究課題/領域番号 |
20590632
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研究機関 | 秋田大学 |
研究代表者 |
藤田 幸司 秋田大学, 大学院・医学系研究科, 助教 (40463806)
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研究分担者 |
本橋 豊 秋田大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (10174351)
金子 善博 秋田大学, 大学院・医学系研究科, 准教授 (70344752)
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キーワード | 地域保健 / 高齢者 / 閉じこもり / ストレス / うつ |
研究概要 |
地域高齢者における外出頻度低下とメンタルヘルス低下とのスパイラルな関係をコホート研究によって検証するため、2010年7月に秋田県A町において追跡調査を実施し、初回調査(2008年10月)に回答した65~89歳1,245人のうち944人(75.8%)から回答を得た。メンタルヘルスはK6 (The Kessler 6-Item Psychological Distress Scale)により評価し、9点以上を「抑うつ傾向あり」とした。初回、追跡調査ともにK6、外出頻度について欠損のない511人を対象に、(1)追跡調査時のメンタルヘルス(抑うつ傾向あり/なし)を従属変数、初回調査時の性、年齢、外出頻度を説明変数とした多重ロジスティック回帰分析を実施し、さらに、(2)追跡調査時の外出頻度(2~3日に1回程度以下/毎日1回以上)を従属変数、初回調査時の性、年齢、K6を説明変数とした多重ロジスティック回帰分析を実施した。20ヶ月観察における抑うつ傾向への移行に対する外出頻度の調整済みオッズ比(95%信頼区間)は、「毎日1回以上」と比べて、「2~3日に1回程度」では3.02(1.28-7.14)、「1週間に1回以下」0.75(0.18-3.06)であった。また、20ヶ月後に外出頻度が「2~3日に1回程度以下」への低下に対する初回調査時のmental distress(K6:中央値3点)の調整済みオッズ比(95%信頼区間)は、「K6≦3点」と比べて、「K6>3点」では1.73(1.05-2.85)であった。地域高齢者の外出頻度低下がメンタルヘルス低下に及ぼす影響は、外出頻度が「2~3日に1回程度」に低下した(閉じこもり傾向にある)集団において強くみられた。また、メンタルヘルス低下が外出頻度低下に影響していた。外出頻度低下とメンタルヘルス低下にはスパイラルな関係があることが示唆された。
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