研究課題/領域番号 |
20590634
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研究機関 | 愛媛大学 |
研究代表者 |
櫻井 進 愛媛大学, 大学院・医学系研究科, 講師 (50375515)
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研究分担者 |
谷川 武 愛媛大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (80227214)
斉藤 功 愛媛大学, 大学院・医学系研究科, 准教授 (90253781)
北村 明彦 大阪府立健康科学センター, 健康開発部, 部長 (80450922)
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キーワード | 睡眠呼吸障害 / コホート調査 / パルスオキシメトリ法 / フローセンサ法 / 頚動脈エコー検査 / 動脈硬化 / 心筋梗塞 / 脳梗塞 |
研究概要 |
睡眠呼吸璋害(SDB)の重症度と頚動脈硬の進展に明らかな関連塵があるかどうかを、長年循環器疾患のコホート調査を実施している日本国内2箇所の地域住民を対象に追跡を実施した。 今年度(平成20年度)の研内成果は、(1)秋田県井川町(202人)および大阪府八尾市南高安地区(120人)において、それぞれSDBスクリーニング検査(パルスオキシメトリ法およびフローセンサ法)を実施し、SDBの重症度を測定した。また、同時に各種身体測定、バイオマーカーなどを測定した。(2)頚動脈硬化進展をみるため、ベースラインデータである実施済み頚動脈エコー検査記録(井川町約100人)から動脈硬化指標である頚動脈内膜中膜厚(IMT)を計測した。この一次計測結果を用い共同研究者の北村明彦らとともに頚動脈エコー検査手技およびIMT計測精度の確認を行った。 今後の予定として、(1)で得られたSDBの重症度および(2)で得られたIMT値は、それぞれ過去に実施にした当該被検者のもの比較検討するとともに、各種身体計測値、バイオマーカーとの関連を続計解析する。 SDBスクリーニング検査の2法は、末梢動脈血酸素飽和度または鼻口呼吸気流の計測からSDBの重症度を調べるものである。また、頚動脈エコー検査は、記録済みVTRから専用解析ソフトを用い、頚動脈硬化の進展を調べるものである。いずれも、われわれが実施してきた大規模研究で実績のある標準的な検査法であり再現性も高い。この研究から得られる疫学調査結果から、わが国におけるSDBの早期検出と活療が、頚動脈硬化の進展に伴う心筋梗塞甦や脳梗塞などの心血管系疾患の発症を減少させるという重要なエビデンスを得ることが最終目的である。
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