研究課題
「高齢者のQOLと生活機能に関するコホート研究-藤原京スタディ」を本体研究とし、地域在住の男性を対象とし平成20年度に65歳以上男性2182人についてベースライン研究を完了した。平成21年度は血液生化学検査、骨代謝マーカーの測定を完了しデータベース化した。平成22年度は以下について実施した。ベースライン時調査で把握された既往歴ならびに服薬歴の骨代謝と骨折発生に対する影響を評価するため、質問票から疾患名と服用薬剤名をコード化し、データベースを構築した。HMG-CoA還元酵素阻害剤及び降圧薬服用と骨密度・骨代謝マーカーの関連を検討した。その結果、HMG-CoA還元酵素阻害剤、βブロッカー、サイアザイド系利尿薬服用者では、ライフスタイル要因等の影響と独立して骨代謝回転が抑制される可能性を明らかにした。ベースライン時の椎体骨折の判定に必要な脊椎のデジタル画像の解析を約1700名について実施し、年度末までにデジタル画像を撮影した2012人の解析を完了した。追跡期間中の骨折発生状況については、質問票の郵送調査と電話調査を実施し、96.4%について回答を収集できた。ベースライン時以降の新規の症候的骨折は平成20年に9人、平成21年に20名の計29名であった。ベースライン時の既存椎体骨折を含めた骨折歴、骨密度、ライフスタイル要因、既往歴、薬剤服用歴、骨代謝指標を説明指標とし骨折リスク評価モデルの構築に用いた。
すべて 2011 2010
すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (8件)
Osteoporos Int.
巻: 22(1) ページ: 133-141