研究課題/領域番号 |
20590669
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研究機関 | 国立保健医療科学院 |
研究代表者 |
加藤 則子 国立保健医療科学院, 生涯保健部, 部長 (30150171)
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研究分担者 |
須藤 紀子 国立保健医療科学院, 生涯保健部, 主任研究官 (40280755)
瀧本 秀美 国立保健医療科学院, 生涯保健部, 母子保健室長 (50270690)
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キーワード | 生活習慣病胎児期起源説 / 多胎児 / 低出生体重児 |
研究概要 |
対象中学校の入学時健診における情報は、学校のフォーマットに従ってデータベース化してあるが、ふたごがペアとして整理されていないなど、研究のための解析に耐えるものではない。平成3年から10年までのデータベースを単胎児と多胎児に分け、出生年月日と父母の年齢が同一のものをふたごと見なしデータベースを加工、再構築した。これを各年次、平成3年から10年まで8年分繰り返した。 加工し再構築されたデータベースを用い、単胎多胎別に年次ごとに、出生体重群別に、体重と身長の経時的推移を観察した。小さい体重で生まれた場合に肥満傾向になっていく様子に注意した。この解析においては、潜在成長モデルを用いて推計値を安定化させる。肥満出現を指標に生活習慣病リスクを推計し、25パーセンタイル、50パーセンタイル、及び75パーセンタイルを閾値として4等分し、総合して「高リスク群」、「高中リスク群」、「中リスク群」および「低リスク群」とした。単胎、双胎、それぞれにおいて個別の計算を行った。高リスク群について、経時的分析を行い、生活習慣病リスクの発現した時期を確認した。 多胎児における胎児疾病起源の文献レビューを行い、海外の研究動向の中での本研究の位置付けを確認した。 各データセットにつきアディポシティ・リバウンド・ピリオド(ARP)を計算した。これは、乳幼児期のBMIの推移が、減少から増加に転じる時期のことで、この時期が早いほど、将来の肥満リスクが高いと言われている。男女別ARPと出生体重との相関を見て、子宮内の低栄養と肥満リスクの関連を検討した。出生体重は妊娠週数の影響を強く受けるので、妊娠週数に分けての相関の検討も行った。 平成21年2月に行われた入学時健康診断で、単胎児及び多胎児を対象に、生活習慣病危険因子(主に血圧)、客観的健康指標、成育環境指標、主観的健康指標、の4点において情報を収集した。
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