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2010 年度 実績報告書

突然死・薬物関連死における内因性カンナビノイド関与の可能性の検討

研究課題

研究課題/領域番号 20590676
研究機関藤田保健衛生大学

研究代表者

磯部 一郎  藤田保健衛生大学, 医学部, 教授 (30315907)

キーワード突然死 / 薬物関連死 / 内因性カンナビノイドシステム / 細胞培養 / アストロサイト / C6 / ドーパミン / エタノール
研究概要

これまでの検討でラット初代培養アストロサイトにおいて神経伝達物質の一つであるドーパミンが内因性カンナビノイド関連遺伝子の発現に影響を与えることがあきらかになった。今年度はより均一で安定した細胞培養系として、ラットグリオーマ細胞株であるC6を用いて、ドーパミン等の内因性カンナビノイド関連遺伝子発現に対する影響を検討した。ドーパミンでは24時間刺激でカンナビノイド受容体CB1、カンナビノイド分解酵素MGLLの発現低下が認められ、これは初代培養アストロサイトと同様の結果であった。ドーパミンD2タイプ受容体アゴニストによる刺激ではC6でCB1などの発現上昇が認められ、これは初代培養と異なる反応であった。初代培養アストロサイトとC6におけるドーパミン受容体の発現状態を比較したところ、D2タイプについて、初代培養ではD3が、C6ではD4が多く発現している傾向が認められ、このことがD2タイプアゴニストに対する反応性の相違に関連している可能性が考えられた。しかしながらドーパミン受容体アンタゴニストによる上記の遺伝子発現変化に対する影響については、一定の結果が得られず、ドーパミンの作用機序は未だ明らかでない。一方、エタノールによる影響を検討したところ、24時間刺激でCB1及びMGLLの発現が上昇した。ドーパミン及びエタノールで24時間刺激した場合のC6細胞内シグナル伝達系の状態について、各種キナーゼのリン酸化抗体を用いて解析したところ、無刺激のコントロールと比較して、ドーパミン及びエタノールでErk、Aktのリン酸化が低下しており、その活性が抑制される傾向にあることが示唆された。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2010

すべて 雑誌論文 (1件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] 心臓ナトリウムイオンチャネルコード遺伝子(SCN5A)転写調節領域におけるディプロタイプ解析2010

    • 著者名/発表者名
      中留真人
    • 雑誌名

      DNA多型

      巻: Vol.18 ページ: 268-271

  • [学会発表] 培養グリア細胞における内因性カンナビノイドシステム関連遺伝子の発現変動2010

    • 著者名/発表者名
      磯部一郎
    • 学会等名
      第42回藤田学園医学会総会
    • 発表場所
      藤田学園フジタホール500(愛知県)
    • 年月日
      2010-10-07
  • [学会発表] グリア細胞における内因性カンナビノイドシステム関連遺伝子の発現とドーパミンの影響2010

    • 著者名/発表者名
      磯部一郎
    • 学会等名
      第53回日本神経化学会大会
    • 発表場所
      神戸コンベンションセンター(兵庫県)
    • 年月日
      2010-09-04

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公開日: 2012-07-19  

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