ストレス性慢性微熱モデル動物の作成と、その機序の解明

2010 年度 研究成果報告書

• 研究課題/領域番号: 20590711
• 研究種目: 基盤研究(C)
• 配分区分: 補助金
• 応募区分: 一般
• 研究分野: 内科学一般(含心身医学)
• 研究機関: 九州大学
• 研究代表者: 岡 孝和 九州大学, 大学院・医学研究院, 准教授 (60291514)
• 研究期間 (年度): 2008 – 2010
• キーワード: 心因性発熱 / ストレス性高体温症 / 慢性疲労症候群 / 心身症 / 不明熱 / うつ病

研究概要

心理的ストレス下で微熱が持続する患者の病態を理解するために、ストレス性慢性微熱動物モデルの作成を試みた。ラットに、自分より大きいラットのケージに1時間いれるという社会的敗北ストレスを毎日加えると、28回後、ストレスを受けたラットの体温は、コントロール群のラットより終日0.2-0.3℃高値となり、また抑うつ状態を呈した。高体温と抑うつ状態はストレス負荷終了1週間後も持続した。心理社会的ストレスを繰り返すことで、慢性微熱と抑うつ状態を生じるラットモデルを作成した。

研究成果

• [雑誌論文] 熱(心因性発熱)がおさまらい子ども (2011)
  • 著者名/発表者名: 岡孝和
  • 雑誌名: 教育と医学 59 ページ: 194-200
• [雑誌論文] Repeated social defeat stress induces chronic hyperthermia in rats. (2010)
  • 著者名/発表者名: Hayashida S, Oka T, Mera T, Tsuji S
  • 雑誌名: Physiol Behav 101 ページ: 124-131
• [雑誌論文] 精神的ストレスによる不明熱 (2009)
  • 著者名/発表者名: 岡孝和, 久保千春
  • 雑誌名: 成人病と生活習慣病 39 ページ: 1239-1242
• [雑誌論文] Pyrogenic cytokines did not mediate a stress interview-induced hyperthermic response in a patient with psychogenic fever : a case report. (2009)
  • 著者名/発表者名: Hiramoto T, Oka T, Yoshihara K, Kubo C
  • 雑誌名: Psychosom Med 71 ページ: 932-936
• [雑誌論文] Age distribution and gender differences in psychogenic fever patients. (2009)
  • 著者名/発表者名: Kaneda Y, Tsuji S, Oka T
  • 雑誌名: BioPsychoSocial Med 3 ページ: 6
• [雑誌論文] 不明熱 (2009)
  • 著者名/発表者名: 岡孝和
  • 雑誌名: 治療 91 ページ: 111-114
• [雑誌論文] 心因性発熱 (2008)
  • 著者名/発表者名: 高橋昌稔, 岡孝和, 辻貞俊
  • 雑誌名: 日本東洋心身医学研究 23 ページ: 93-94
• [雑誌論文] ストレスと体温調節 (2008)
  • 著者名/発表者名: 岡孝和
  • 雑誌名: 心身医学 48 ページ: 631-636
• [雑誌論文] Prostaglandin E2 attenuates preoptic expression of GABAA receptors via EP3 receptors. (2008)
  • 著者名/発表者名: Tsuchiya H, Oka T, Nakamura K, Ichikawa A, Saper CB, Sugimoto Y
  • 雑誌名: J Biol Chem 283 ページ: 11064-11071
• [学会発表] 心因性発熱の自律神経機能(シンポジウム:自律神経から見た心身症再考) (2011)
  • 著者名/発表者名: 岡孝和
  • 学会等名: 第50回日本心身医学会九州地方会
  • 発表場所: 福岡
  • 年月日: 2011-02-05
• [学会発表] ラットで繰り返す社会的敗北ストレスは慢性の高体温を生じる (2010)
  • 著者名/発表者名: 林田草太, 米良貴嗣, 岡孝和, 辻貞俊
  • 学会等名: 第15回日本心療内科学会総会、学術大会
  • 発表場所: 岡山
  • 年月日: 20101120-20101121
• [学会発表] Repeated social defeat stress induces chronic hyperthermia in rats. American Psychosomatic Society (2010)
  • 著者名/発表者名: 岡孝和, 林田草太, 米良貴嗣, 辻貞俊
  • 学会等名: 68^<th> Annual scientific meeting
  • 発表場所: Portland, USA
  • 年月日: 20100310-20100313
• [学会発表] Repeated psychosocial stress induces chronic hyperthermia in the rat. (2010)
  • 著者名/発表者名: 岡孝和, 林田草太, 米良貴嗣, 辻貞俊
  • 学会等名: Neuroscience 2010
  • 発表場所: San Diego, USA
  • 年月日: 2010-11-16
• [学会発表] (シンポジウム)ストレスと体温 (2010)
  • 著者名/発表者名: 岡孝和
  • 学会等名: 第63回日本自律神経学会総会
  • 発表場所: 横浜
  • 年月日: 2010-10-22
• [学会発表] 繰り返す社会的敗北ストレスはラットで慢性高体温症を生じる (2010)
  • 著者名/発表者名: 林田草太, 米良貴嗣, 辻貞俊, 岡孝和
  • 学会等名: 第51回日本心身医学会総会
  • 発表場所: 仙台
  • 年月日: 2010-06-27
• [学会発表] 抑肝散はストレス性発熱を抑制する (2010)
  • 著者名/発表者名: 米良貴嗣, 林田草太, 岡孝和, 辻貞俊
  • 学会等名: 第51回日本心身医学会総会
  • 発表場所: 仙台
  • 年月日: 2010-06-27
• [学会発表] イブニングセミナー「ストレス性微熱(心因性発熱)の病態と治療-フルボキサミンの有用性を含めて-」 (2010)
  • 著者名/発表者名: 岡孝和
  • 学会等名: 第51回日本心身医学会総会
  • 発表場所: 仙台
  • 年月日: 2010-06-26
• [学会発表] ラットにおいて繰り返す社会的敗北ストレスは慢性高体温を生じる (2009)
  • 著者名/発表者名: 林田草太, 米良貴嗣, 岡孝和, 辻貞俊
  • 学会等名: 第62回日本自律神経医学会総会
  • 発表場所: 和歌山
  • 年月日: 20091105-20091106
• [学会発表] Saiko-ka-ryukotsu-borei-to resuces stress-induced hyperthemia in mice. (2009)
  • 著者名/発表者名: 林田草太, 米良貴嗣, 岡孝和, 辻貞俊
  • 学会等名: 20^<th> World congess on psychosomatic medicine
  • 発表場所: Torino, Italy
  • 年月日: 20090923-20090927
• [学会発表] Yokukansan reduces stress-induced hyperthermia in mice. (2009)
  • 著者名/発表者名: 米良貴嗣, 岡孝和, 林田草太, 辻貞俊
  • 学会等名: 20^<th> World congess on psychosomatic medicine
  • 発表場所: Torino, Italy
  • 年月日: 20090923-20090926
• [学会発表] Yokukansan reduces stress-induced hyperthermia in mice. (2009)
  • 著者名/発表者名: 米良貴嗣, 岡孝和, 林田草太, 辻貞俊
  • 学会等名: World Congress on Neurohypophysial Hormones 2009
  • 発表場所: Kitakyushu
  • 年月日: 20090904-20090908
• [学会発表] Chronic social defeat stress induces hyperthermia in rats. (2009)
  • 著者名/発表者名: 林田草太, 米良貴嗣, 岡孝和, 辻貞俊
  • 学会等名: World Congress on Neurohypophysial Hormones 2009
  • 発表場所: Kitakyushu
  • 年月日: 20090904-20090908
• [学会発表] Yokukansan reduces stress-induced hyperthermia in mice. (2009)
  • 著者名/発表者名: 米良貴嗣, 岡孝和, 林田草太, 辻貞俊
  • 学会等名: 36^<th> Congress of the International Union of Physiological Sciences
  • 発表場所: Kyoto
  • 年月日: 20090727-20090801
• [学会発表] Saiko-ka-ryukotsu-borei-to reduces cage change stress-induced hyperthermia in mice. (2009)
  • 著者名/発表者名: 林田草太, 米良貴嗣, 岡孝和, 辻貞俊
  • 学会等名: 36^<th> Congress of the International Union of Physiological Sciences
  • 発表場所: Kyoto
  • 年月日: 20090727-20090801
• [学会発表] 当科を受診した心因性(ストレス性)発熱患者における心理的特徴の性差について (2009)
  • 著者名/発表者名: 金田悠子, 場奈津子, 高橋昌稔, 林田草太, 米良貴嗣, 見玉直樹, 岡孝和, 辻貞俊
  • 学会等名: 第48回日本心身医学会九州地方会
  • 発表場所: 沖縄
  • 年月日: 20090130-20090131
• [学会発表] 柴胡加竜骨牡蛎湯はマウスのケージ交換ストレスによる高体温症を抑制する (2008)
  • 著者名/発表者名: 林田草太, 米良貴嗣, 岡孝和, 辻貞俊
  • 学会等名: 第31回日本神経科学大会
  • 発表場所: 東京
  • 年月日: 20080709-20080711
• [学会発表] 抑肝散はマウスのケージ交換によるストレス性高体温を抑制する (2008)
  • 著者名/発表者名: 米良貴嗣, 林田草太, 岡孝和辻貞俊
  • 学会等名: 第31回日本神経科学大会
  • 発表場所: 東京
  • 年月日: 20080709-20080711
• [学会発表] 紫胡加竜骨牡蛎湯によるstress-induced hyperthermiaの抑制効果 (2008)
  • 著者名/発表者名: 林田草太, 米良貴嗣, 知場奈津子, 高橋昌稔, 見玉直樹, 岡孝和, 辻貞俊
  • 学会等名: 第49回日本心身医学会総会
  • 発表場所: 札幌
  • 年月日: 20080612-20080613
• [学会発表] 心因性(ストレス性)発熱患者の心理的特徴 (2008)
  • 著者名/発表者名: 金田悠子, 林田草太, 知場奈津子, 高橋昌稔, 米良貴嗣, 見玉直樹, 岡孝和, 辻貞俊
  • 学会等名: 第49回日本心身医学会総会
  • 発表場所: 札幌
  • 年月日: 20080612-20080613
• [備考] ホームページ等
  • URL: http://www.med.kyushu-u.ac.jp/cephal/psychogenic%20fever.html