研究概要 |
1) EBウイルス陽性胃癌臨床検体およびEBウイルス陽性胃癌細胞株のDNAメチル化 EBウイルス陽性胃癌20例これに対応した陰性コントロール40例を対象に、腫瘍関連遺伝子のDNAメチル化をメチル化特異的PCR(MSP)で検討した。MINT2, 31, p14, p73, MGMTなどは、EBV陽性胃癌に特異的にメチル化されていることが分かった。EBウイルス陽性胃癌細胞株として樹立されたSNU719ついても、胃癌でDNAメチル化が報告されている多くの遺伝子がメチル化をうけており、EBウイルス陽性胃癌はDNAの高メチル化群であることが明らかとなった。 2) EBウイルス陽性胃癌細胞株SNU719を用いた新規メチル化遺伝子の検出 EBウイルス陽性胃癌より樹立された細胞株SNU719を用い、MBD2(methyl-binding protein2)に対するクロマチン免疫沈降法を施行し、メチル化を受けたDNA断片の抽出を行った。このDNAをDNA chipに応用することで、1000遺伝子あまりもの候補遺伝子が検出された。この中からEBV陽性胃癌特異的にメチル化を受けている遺伝子の同定に成功した。現在、脱メチル化剤処理による遺伝子発現の確認などを施行している。
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