• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2010 年度 実績報告書

脂肪酸とクッパー細胞を介した肝疾患病態形成

研究課題

研究課題/領域番号 20590755
研究機関東北大学

研究代表者

福島 耕治  東北大学, 病院, 助教 (20400476)

キーワード非アルコール性脂肪性肝炎 / トランス脂肪酸 / クッパー細胞 / TNFα / 脂肪合成 / 脂肪性肝疾患 / NAFLD / NASH
研究概要

非アルコール性脂肪性肝炎では、高度の脂肪化が通常、肝細内に認けめられることより、肝に脂肪化が誘導される機構とその原因の解明を環境要因を中心に検討した。食餌成分として、トランス脂肪酸は、動脈硬化性病変や、炎症性サイトカインの上昇を誘導することが知られおり、欧米では表示義務があり、本邦においても、同様の対策が取られようとしている。我々の検討ではマウスに対する長期間(24週)のトランス脂肪酸食投与により、肝に高度の脂肪化が誘導されることが証明された。脂肪合成遺伝子であるSREBP-1や、PRARγが誘導されていることが見いだされ、さらに脂肪酸濃度の上昇が認められたことより、これらが脂肪蓄積の原因として推定された。また、Kupffer細胞の単離の検討から、Kupffer細胞からのTNFα産生がトランス脂肪酸によることが示された。以上は日本、アメリカおよびヨーロッパ肝臓学会、日本および欧州経腸栄養学会などで発表し、論文として発表とた(J Hepatol.2010Aug;53(2):326-34.Epub 2010Apr22)。さらに、高度の脂肪蓄積により、肝臓内に細胞ストレスを反映していると考えられる、p62凝集体が誘導されることが見いだされた。ヒトNASH肝において、p62凝集体、GRP78、Nrf2の発現が認められたため、脂肪蓄積とKupffer細胞のこれらに対する関与を検討中である。Western dietの食餌性成分により、NASHの誘導を証明した点において、意義があるのと考えられる。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2010

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Possible involvement and the mechanisms of excess trans-fatty acid consumption in severe NAFLD in mice.2010

    • 著者名/発表者名
      小原範之、福島耕治
    • 雑誌名

      Journal of Hepatology

      巻: 53(2) ページ: 326-34

    • 査読あり
  • [学会発表] トランス脂肪酸マウスモデルの病態解析2010

    • 著者名/発表者名
      福島耕治
    • 学会等名
      日本消化器病学会・肝臓学会・消化吸収学会
    • 発表場所
      パシフィコ横浜
    • 年月日
      2010-10-14

URL: 

公開日: 2012-07-19  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi