研究課題
HCVコア遺伝子トランスジェニックマウスは肝臓脂肪化、肝細胞癌(Moriya et al.Nat Med 1998)、インスリン抵抗性(Gastroenterology 2004)脂質代謝異常(Moriya et al.Biophys Biochem Res Commun 2001)肝臓内酸化ストレス増加(Moriya et al.Cancer Res 2001)が認められ臨床像に極めて近い。またこれらの病態がミトコンドリア機能異常に起因することを現在まで示してきた。コア蛋白によるミトコンドリア機能異常の同定と分子レベルの機序の検討をミトコンドリアプロテオーム解析を用いてを行った。コア蛋白存在下でミトコンドリアに局在するprohibitinの発現変化を認めた。Prohibitinはミトコンドリア電子伝達系cytochrome coxidase (COX) subunitと結合、発現亢進により電子伝達系IV機能低下を示した(Hepatology.2009)。またミトコンドリア保護機能を有するTacrolimusをトランスジェニックマウスマウス系に投与しコア蛋白による脂肪肝、インスリン抵抗性の軽減を認めたコア蛋白によるTNFα亢進をTacrolimusが軽減し、脂質代謝の改善、酸化ストレスの減少をもたらすという新しい治療法の可能性を示した(Moriya et al.Am J Pathol 2009)。FDL-LC-MS/MS)proteomics analysis by fluorogenic derivatization-liquid chromatography-tandem mass spectrometryをおこない肝臓ミトコンドリア文画おいての有意な蛋白量変化を認める蛋白質を複数認めた。このうち一つはsteroid hormoneに関する酵素でありHCV肝臓発癌への性差関与、HCVによる電子伝達系障害によるミトコンドリア内NADH/NAD比の代償が関与している可能性が示唆された(submit)。
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