• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2008 年度 実績報告書

C型肝炎ウイルス治療抵抗性における自然免疫の関与と難治要因の病態解明

研究課題

研究課題/領域番号 20590769
研究機関山梨大学

研究代表者

朝比奈 靖浩  山梨大学, 大学院・医学工学総合研究部, 医学研究員 (00422692)

研究分担者 泉 並木  山梨大学, 大学院・医学工学総合研究部, 医学研究員 (20397300)
榎本 信幸  山梨大学, 大学院・医学工学総合研究部, 教授 (20251530)
黒崎 雅之  山梨大学, 大学院・医学工学総合研究部, 医学研究員 (10280976)
キーワード自然免疫 / C型慢性肝炎 / RIG-I / IPS-1
研究概要

PEG-IFN/RBV併用療法を施行した1b高ウイルス量のC型慢性肝炎74例を対象とし、治療直前に肝生検を施行し、総RNAを抽出後RTD-PCRを用いて肝内ISG15、USP18、RIG-I及びIPS-1 mRNAの発現を、GAPDHを内部controlとして定量した。ウイルス学的治療効果は著効(SVR:n=30)、再燃(TR:n=24)及び治療中HCVが全く消失しない無効(NVR:n=20)に分類した。その結果、ISG15、USP18およびRIG-Iは、NVR群で有意に高発現し、SVRでは低値であった(ISG15, USP18, RIG-I: NVR=0.8, 1.0, 0.9; TR=0.3, 0.6, 0.6; SVR=0.2, 0.4, 0.4/GAPDH, p<0.05, Fisher PLSD)。反対にIPS-1発現量はNVR群で有意に低かった(NVR=06; TR=0.9; SVR=1.1/GAPDH, p<0.05, Fisher PLSD)。多変量解析では、ISG15またはUSP18発現およびIPS-1/RIG-I比と血小板数がNVRに関与する因子であった。ROC解析ではISG15、USP18発現およびIPS-1/RIG-I比のAzは0.9以上で、治療効果予測に有用と考えられた。PEG-IFN/RBV併用療法に抵抗する難治例では、内因性IFNのup-regulationが起こっていると考えられた。本現象がウイルス変異などのウイルス側因子に関わっているか否かは今後の検討課題である。一方、難治例ではIPS-1が転写レベルでも抑制されていることが示唆され、難治要因の機序の解明に有用な情報と考えられる。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2008

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (4件)

  • [雑誌論文] Potential relevance of cytoplasmic viral sensors and related regulators involving innate immunity in antiviral response.2008

    • 著者名/発表者名
      朝比奈靖浩, 他
    • 雑誌名

      Gastroenterology 134

      ページ: 1396-1405

    • 査読あり
  • [学会発表] 肝炎ウイルス感染と免疫自然免疫系分子の治療前および治療中の経時的遺伝子発現とPEG-IFN/ribavirin併用療法の治療効果2008

    • 著者名/発表者名
      朝比奈靖浩, 他
    • 学会等名
      第12回肝臓学会大会シンポジウム
    • 発表場所
      東京都
    • 年月日
      2008-10-02
  • [学会発表] C型肝炎PEG-Riba治療のコンセンサスC型慢性肝炎に対するPEG-IFN/Ribavirin併用療法における治療成績と難治例に対する対策2008

    • 著者名/発表者名
      朝比奈靖浩, 他
    • 学会等名
      第50回日本消化器病学会大会シンポジウム
    • 発表場所
      東京都
    • 年月日
      2008-10-01
  • [学会発表] C型慢性肝炎に対するPEG-IFN/Ribavirin併用療法における治療成績と難治要因の検討2008

    • 著者名/発表者名
      朝比奈靖浩, 他
    • 学会等名
      第44回日本肝臓学会総会シンポジウム
    • 発表場所
      松山市
    • 年月日
      2008-06-05
  • [学会発表] 細胞内ウイルスセンサーおよび自然免疫系制御分子とPEG-IFN/ribavirin併用療法の治療効果日本消化器病学会誌105巻A75 (2008.3)2008

    • 著者名/発表者名
      朝比奈靖浩, 他
    • 学会等名
      第94回日本消化器病学会総会シンポジウム
    • 発表場所
      福岡市
    • 年月日
      2008-05-08

URL: 

公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi