• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2008 年度 実績報告書

肝細胞癌における肝移植治療後の予後因子としての遺伝子メチル化の研究

研究課題

研究課題/領域番号 20590772
研究機関京都大学

研究代表者

福田 善弘  京都大学, 医学研究科, 教授 (50127130)

研究分担者 西村 貴文  京都大学, 医学研究科, 助教 (40378732)
西田 直生志  京都大学, 医学研究科, 助教 (60281755)
キーワード肝細胞癌 / 生体肝移植 / 遺伝子メチル化
研究概要

本研究は肝移植治療を受けた肝細胞癌症例の再発予測因子としての遺伝子プロモーターメチル化の意義を検討することを目的とする。対象は京都大学医学部附属病院肝胆膵移植外科で肝移植手術を受けた症例であり、平成21年4月現在47例の肝細胞癌症例から腫瘍部および非腫瘍部の凍結保存検体を取得している(倫理委員会承認番号G-135)。また、これらの組織からDNAを抽出し、22の常染色体およびX染色体を網羅する400のマイクロサテライトマーカー(Linkage Mapping Set ver 2.5,Applied Biosystems社製)を用いて26症例の肝細胞癌について染色体異常を検出した。さらにヒトゲノム上の10,000SNPに対応するオリゴヌクレオチドを搭載したマイクロアレイ(GeneChip^<[○!R]> Human Mapping 10K Array,Affymetrix社製)を用いて18症例の肝細胞癌について染色体異常を検出した。この結果従来より肝細胞癌で高頻度に異常が報告されている染色体異常(以下染色体短腕をp,長腕をq,染色体重複を+,欠失を-とする)-1p,+1q,-4q,-8p,+8q,-13q,-16q,-17pなどが高頻度に認められた。また肝細胞癌に高頻度に異常が報告されている遺伝子変異としてがん抑制遺伝子TP53のエクソン5,6,7,8について直接シークエンス法を用いて遺伝子変異を検出した。これらのゲノム異常は本研究の主要解析項目である遺伝子プロモーター領域のメチル化の情報と統合して最終的に予後予測に用いる予定である。プロモーターアレイを用いた網羅的解析を行うために上記サンプルについてsonciatorを用いてDNAを200-700bpに断片化し、抗5-メチルシトシンポリクローナル抗体(Megabase Research Products,Lincoln,NE,USA)を用いて免疫沈降を行いメチル化CpGを含むDNA断片を回収した。また、COBRA法を用いたプロモーターメチル化の検出のため、APC,GSTP1,CDKN2A,HIC1,CACNA1G,RUNX3,SOCS1について実験系を確立した。今後はまずCOBRA法を用いてメチル化DNAの回収率の検討を行い、免疫沈降方の最適化が確立した後に、25,500のヒト遺伝子プロモーターをカバーする460万のプローブを搭載したGeneChip^<[○!R]>Human Promoter 1.OR ArrayをAffymetrix社のプロトコールに従って行う予定である。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2008

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Aberrant methylation of multiple tumor suppressor genes in aging liver, chronic hepatitis, and hepatocelluar carcinoma2008

    • 著者名/発表者名
      Nishida N, Nagasaka N, Nishimura T, Ikai I, Bol, R, Goel A
    • 雑誌名

      Hepatology 47

      ページ: 908-918

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Total number or genome alterations in sporadic gastrointestinal cancer inferred from pooled analyses in the2008

    • 著者名/発表者名
      Takafumi Nishimura
    • 雑誌名

      Tumor Biology 29

      ページ: 343-350

    • 査読あり
  • [学会発表] 肝移植治療を受けた多発性肝細胞癌症例におけるクローン関連性の検討2008

    • 著者名/発表者名
      西村貴文, 西田直生志, 出口法子, 木下絵里, 上田幹子, 高田泰次, 上本伸二, 福田善弘
    • 学会等名
      日本癌学会総会
    • 発表場所
      名古屋
    • 年月日
      2008-10-28

URL: 

公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi